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「こんなにかみ合わなくても」 松山英樹は今季ベストで首位浮上

◇米国男子◇BMW選手権 2日目(16日)◇メダイナCC(イリノイ州)◇7613yd(パー72)

松山英樹が窮地で真価を発揮した。3アンダー25位タイから今季のベストスコア、コースレコードとなる9バーディ「63」をマークし、通算12アンダーの単独首位に浮上した。ショットとパットがかみ合い、2日連続でノーボギー。「すごく自信にもなる。良いプレーをすればこういうスコアも出せる」。次週の最終戦「ツアー選手権」(ジョージア州イーストレイクGC)への6年連続出場が危ぶまれる状況で、2季ぶりの優勝のチャンスを引き寄せた。

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圧巻のバーディラッシュにライバルたちも脱帽した。最終18番、8mのバーディパットを打った松山は「弱い」と感じて右手でボールをあおぐ仕草を見せた。「読んだラインとはぜんぜん違う。プッシュアウトもしたんですけど…」と苦笑いした一打はフックラインを伝ってカップに消えた。同組でスコアを競い合ったジェイソン・コクラックライアン・パーマーが差し出してきた手にタッチで返し、響く歓声を悠然と身にまとった。

初日の32パットは25パットに減り、ストローク・ゲインド・パッティング(パットのスコア貢献度)は全体64位の「-2.003」がトップの「5.258」に跳ね上がった。ツアーによると、この日決めたパットの長さは18ホールを通じて165フィート8インチで、実に約50.49m。単純に18で割ると、2.8mを決め続けた計算になる。

松山は、グリーン上で取りこぼしのあった前日の「最後の2ホールくらい…3、4ホールで気づいたことがあった」という。出だし1番で7mを沈めてバーディ発進。4Iでの2オンから8mのイーグルパットを惜しくも外した5番(パー5)までに、さらに2つ決めた。

ここ数試合、波に乗り切れないラウンドが続いていた。直後の6番は1Wショットを右に曲げ、2打目で深いラフからレイアップを強いられた。残り70ydをAWで放った後、3mのスライスラインをねじ込んでパーセーブ。「ボギーになっても仕方がないティショット。パーを獲れたらラッキーくらいの感じだった。ボギーでも流れが悪くなるような感じではなかったが、パーセーブできてその後の2つ(7番から2連続バーディ)が取れた」とうなずいた。

勢いそのままに後半は4バーディを奪取。245ydと長い13番(パー3)のティショットも、5Iで自信を持ってグリーンをキャッチし5mを沈めた。「きのうの方が(ショットの)感覚は良かったんですけどね。なんとも言えないですけど、ちょっとかみ合えばこうやって良いスコアが出る。まあ、こんなにかみ合わなくてもいいんですけど…(笑)」。フェデックスカップポイントランキング上位70人(出場69人)によるハイレベルな戦いで、36ホールノーボギーは松山とロリー・サバティーニ(スロバキア)の2人だけだ。

次週の最終戦はポイントランク30位までの選手が出場できるエリートフィールド。松山は現在33位のランクを上げなければ、今大会がシーズン最後の試合になる。土壇場でアトランタだけでなく、2017年「WGCブリヂストン招待」以来となるツアー通算6勝目に向けても前進した。「この2日間みたいなゴルフができたらと思いますけど、そう簡単にはね。初日みたいに粘り強く、バーディが少なくてもボギーを打たないようなゴルフができたら」。たまったうっ憤を吹き飛ばし、再び冷静になって週末を戦う。(イリノイ州メダイナ/桂川洋一)

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