2019年 KPMG女子PGA選手権

畑岡奈紗は流れをつかめず82位発進 「ひとつバーディを獲れれば…」

2019/06/21 11:13
畑岡奈紗の表情は終始冴えなかった

◇海外女子メジャー第3戦◇KPMG女子PGA選手権 初日(20日)◇ヘーゼルティン・ナショナルGC(ミネソタ州)◇6741yd(パー72)

42年ぶりとなる日本人女子2人目のメジャー制覇に期待がかかる畑岡奈紗は1バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「76」でプレー。4オーバー82位で初日を終えた。

「前半は思ったより風が吹いていなかった」と穏やかな気候の中でスタート。それでも「なかなかチャンスにつけられなくてパーを拾うのがやっと」と前半はがまんの展開となった。インから出て12番の2打目をプッシュアウトし、グリーン右のバンカーへ入れてボギーを先行した。

「グリーンが速いという印象が強くて」と打ちきれず、ファーストパットをショートする場面もたびたび。「打ちきれていないので転がりも悪いし、なかなかラインに乗ってくれなかったですね」。ショットの不調をパッティングでカバーすることもできなかった。

15番までフェアウェイを外すことはなかったが、ティエリアからグリーンまで右側に湖が続く16番で、ティショットを3Wで左に引っ掛けペナルティエリアへ。3打目もグリーンに乗せられずダブルボギーを喫した。ミスの要因を問われると「ただ引っ掛けただけ」。

18番では2打目を2mにつけスタンドを沸かせた。流れをつかみかけたが、パットはカップをかすめ歓声はため息に変わった。折り返した1番で2mを沈めパーセーブするときっかけをつかみ、続く2番でグリーン奥のエッジから10ydを54度のウェッジでチップインさせてこの日唯一のバーディを奪った。

7番(パー5)では2オンを狙った2打目がバンカーの淵につくアンラッキーもあり、3打目はグリーンオンが精一杯。30mを残し3パットボギーとした。「今思えばレイアップしておけば良かった」と悔いが残る。

終盤に見せ場もあった。8番(パー3)では風を読み違い「奥に外したのが、びっくりしました」とグリーン奥のラフにキャリーで着弾させてピンチとなったが、左足下がりから1.5mに寄せてパーセーブし、あすへとつなげる1打となった。

2日目は悪天候が予想される午後スタートとあって「きょうのうちに伸ばして終わりたかった」と口調に悔しさを込めたが、「トップもそんなに伸ばしていないので、攻めていければいいと思います」と顔を上げた。「ひとつバーディが獲れれば、いいリズムで回れるかなと思います」と言うとおり、ひとつのプレーで流れが変わるのがゴルフ。メジャータイトルはまだ見える場所にある。(ミネソタ州チャスカ/柴田雄平)

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