ボギーの直後は全部バーディ 宮里藍の首位堅守に父は…
「良い精神状態でプレーできている」。復調の兆しにかすかな自信をのぞかせる。「ANAインスピレーション」(カリフォルニア州・ミッションヒルズCC)の2日目、首位タイで出た宮里藍が5バーディ、3ボギーの「70」でプレー。通算7アンダーとし、首位をキープして決勝ラウンドを迎える。
強風予想から一転、穏やかな風の中でティオフした午後組の宮里は、2番(パー5)でフェアウェイからの3打目をピン奥約4mにつけてバーディを先行。16番ではティショットが、右サイドにせり出す木に当たってショートする不運もあり、3オン2パットのボギーとした。しかし、続く17番(パー3)では2mをきっちり沈めてバーディを奪った。
「このコースでボギーが出てしまうのは仕方ないこと」と初日に話しており、3つのボギーにも焦りはなかった。叩いたボギーの次のホールで、すべてバーディを奪うバウンスバック。「ボギーの後もパーでいいと思って、マネジメント重視でプレーしたことが、結果的にバーディにつながった」。
「良いゲームだった。初日より満足感がある」と振り返った理由は、自分に期待し過ぎず、メンタル面をコントロールできたことが大きいという。
加えて上向きのパットだ。フェアウェイキープ率は、初日の71.42%から57.14%に下がった。一方、パット数は初日と同じ「27」を保った。「グリーンの状態が例年より重たい」ことも作用したが「うまくパーセーブもできている」と話した。ロープ際で18ホールを見守った父・優さんも「なんとか(復調の)兆しが見えホッとしている」と安堵の表情を浮かべた。
3日目は、ツアー屈指の飛ばし屋レクシー・トンプソンとの最終組。「これまで何度も一緒にまわっている。パワフルなショットに圧倒されながらプレーしたい」と笑う余裕も。堅実なゴルフで、首位の座を堅守しにいく。(カリフォルニア州ランチョミラージュ/糸井順子)