2016年 JTBCファウンダーズカップ

朴セリが今季限りでの引退表明

2016/03/18 16:32
引退を表明した朴セリ(右)。2014年のLPGAロッテ選手権では野村敏京と同組になった

韓国女子ゴルフ界の伝説、朴セリ(38)が今季限りでの引退を表明した。米国女子ツアー「JTBCファウンダーズカップ」の初日を終え、「3年前から考えていた」とその思いを吐露した。

2007年にゴルフ殿堂入りを果たした朴は、米ツアー25勝、韓国ツアー14勝。うち海外メジャーは「全米女子プロ」3勝、「全米女子オープン」「全英女子オープン」各1勝の計5勝。なかでも、1998年の「全米女子オープン」は、20歳9カ月での史上最年少優勝だっただけではなく、今に至る韓国勢躍進のきっかけとなる出来事だった。

当時10歳だった朴仁妃は、深夜に歓声を上げる両親の声に起こされて、20ホールに及ぶプレーオフをテレビで食い入るように見ていたという。この優勝は韓国に一大ゴルフブームを巻き起こし、申ジエチェ・ナヨンキム・インキョンら多くの韓国人選手たちが、朴セリに続けとゴルフを始めた。彼女たちは“朴セリ・キッズ”と呼ばれ、昨今の米国女子ツアーを席巻している。

1998年の全米女子オープン、プレーオフの18番ホールで靴を脱いで打ったリカバリーショットを歴代ベストショットに挙げた朴セリ。直筆での解説図。

朴は今後、ツアーにフル参戦することはせず、韓国を拠点として若手選手の育成やゴルフビジネスに関わっていきたいという。「数日前のプレーヤーズミーティングで、LPGAの創設者たちに会った。彼女たちのおかげで自分は夢を叶えることができた。彼女たちの後を追うのが自分の第2の夢」と、今週を引退発表の場としたワケを明かした。

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