「濃い1日だった」宮里藍が6戦ぶりの予選突破
「多分、見ている両親の寿命は10年くらい縮まったと思う」と宮里藍は苦笑いで振り返った。今季海外メジャー最終戦の「ザ・エビアン選手権」2日目、4オーバーから出た宮里藍は2つのダブルボギーを叩きながらも4バーディを奪い返してパープレーの「71」とし、通算4オーバーの57位で、6戦ぶりの決勝ラウンド進出をメジャーで決めた。
「あせらないことがテーマだった」と宮里は振り返った。2番で“お先に”のパットを外してダブルボギーが先行する苦しい流れ。8番、9番の連続バーディで取り返したが、後半12番で再びショートパットを外してダブルボギー。「でも、結果を受け入れて、切り替えられた」と精神面のタフさを見せた。
13番(パー5)は2打目を木に当てて左ラフに入れながらも、3打目を2mにつけてバーディを奪った。続く14番(パー3)はこの日、221ydのティグラウンドが使われたが、5Wで2mにつけて連続バーディとした。カットラインと想定していた4オーバーにスコアを戻し、「あの状況で、あのバーディは大きかった」と難ホールでの価値あるショットを自賛した。
16番(パー3)は、ティショットを左隣にある18番の斜面にまで落としたが、そこから30cmにつけるリカバリーショットで乗り切ると、最終18番も寄せワンのパーセーブ。「シビアなパットをたくさん決めた。1つ1つ振り返っても、内容の濃い1日だった」と、夕陽に笑顔を輝かせた。
今週はメンタル面を課題としている。「結果に左右されず、自分がやることを貫けた」と、ここまでは合格点。だが、決勝ラウンドに進んでも課題は続く。「アジアシリーズに出たい(賞金ランキングを上げたい)とか、欲が出てくる。それにとらわれないようにしないといけない」と表情を引き締めた。(フランス・エビアン/今岡涼太)