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2015年 全英リコー女子オープン
期間:07/30〜08/02 場所:ターンベリー(スコットランド)

強さ見せたパーセーブ 宮里美香が“経験力”で6位

晴天に恵まれた初日から一転、いよいよ雨風がリンクスを支配した。スコットランドのターンベリーで開催中の海外女子メジャー第4戦「全英リコー女子オープン」2日目。宮里美香は強風の難コンディションを3バーディ、3ボギーの「72」でまとめ通算4アンダーをキープ。6位の順位、首位との差3ストロークを守り切った。

ロストボール、アンプレヤブル…周りでは“全英らしい”トラブルが相次いだ金曜日の午後。宮里は終盤にしぶとく3m前後のパットを沈め続け、3つのバーディは効率良く、すべてパー5で決めたが、この日のハイライトは16番にあった。

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強烈な向かい風が吹いたパー4で、第1打はフェアウェイ左サイドをとらえたが「びっくりするくらいセカンドが残った」。ピンまでは188yd。芝が刈り込まれたグリーンの手前には誘い込むようにクリークが流れている。直接狙うなら3Wのところを「ボギーでもいい。次(17番)はパー5」と、9Iで80ydだけ進めるレイアップを選んだ。

残り105ydの3打目は8Iできっちりピン左に乗せ、5mのスライスラインをねじ込んでパーセーブ。同伴競技者のブリタニー・リンシコムは、2打目で強硬策を選びクリークに入れたのをきっかけに「9打」の大叩き。それもあって、嵐の中で宮里の冷静な判断力が光った。

加藤大幸キャディは「きょうの風向きは練習ラウンドも含めて今週初めてだった」という。「ただ、この強さの風はバハマ、ハワイで経験した」。2月「ピュアシルク バハマLPGA」では19位、ハワイ開催の4月「ロッテ選手権」は7位と、コンディションがタフであるほど、宮里の強さは際立つ。

中盤は冷たい雨にも打たれたが、宮里は「傘をさしても意味がないなあと思って。そのほうが集中できた」と、あっけらかんとしたものだった。

この日アンダーパーでプレーしたのは、わずか5人。イーブンパーで回ったのも7人だ。

「もうちょっといいスコアで回っている気分だけど、パープレーで十分だと思います。頭をフル回転?全英は、そういうトーナメント。気が抜けない。きのうときょうで天候が大きく変わった。2日間で両方を経験した分、決勝ラウンドも楽しみです」

週末も雨風が強い予報。トラブルも多く、この日のように毎ホールで前の組を待たされることも考えられるが、宮里は笑い飛ばす。「ぜんぶ、経験してるんで」。その言葉が、頼もしかった。(スコットランド・ターンベリー/桂川洋一)

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