2015年 全米女子オープン

全英NGと全米OKの違いは?菊地絵理香の決断事情

2015/06/15 19:50
予選会を2位で通過し、初の海外メジャー切符を手にした菊地絵理香

海外メジャー「全米女子オープン」(7月9日~)の日本地区最終予選会が15日(月)、兵庫県の有馬ロイヤルGCで行われ、今季ツアー初優勝を挙げるなどブレイク中の菊地絵理香が、通算9アンダーの2位タイで本戦出場を決めた。プロ8年目で、初の海外メジャー挑戦となる。

2コースを使用して行われた1日36ホールの戦い。菊地は第1ラウンドを9バーディ、ノーボギー「63」でトップで折り返すと、第2ラウンドは「72」と伸び悩みながらも、前半戦の貯金を生かして危なげなく上位6人の通過圏内に食い込んだ。

「全米女子オープンはやっぱり憧れだったので、通ってホッとしています」。今季は海外ツアーへの意欲を口にしていただけに、達成感もひとしおだ。

その菊地は、前週「サントリーレディス」終了時点の賞金ランク上位5人に与えられる「全英リコー女子オープン」(7月30日~)出場権も手にしているが、こちらは「出場はしません」と断言した。理由の1つには、国内ツアーのスケジュールとの兼ね合いがある。

「全英」終了の翌週に控えるのは、地元・北海道で開催される「meijiカップ」。両方に出場となれば、十分な準備期間を得られないまま地元大会を迎えることになる。「meijiは頑張りたい試合だし、疲れたまま消化試合みたいになってしまうのは嫌なので・・・そっち(meiji)を優先しました」

なお、同じ北海道出身で、有資格者の欠場次第で「全英」へ繰り上がり出場の可能性を持つ藤田光里も、同じ理由で渡英への迷いを口にしていた。「初優勝した年だし、地元で待っている人もたくさんいると思う。ギリギリまで考えたい」

大切にしている“地元愛”により、あえて手放した初のメジャー切符を、実力で再び手元に引き寄せた菊地。初めての舞台には、どんな色の空が待ち受けるのか。(兵庫県神戸市/塚田達也)

2015年 全米女子オープン