初メジャーの森田理香子は65位「多分、一生忘れない」
「全英リコー女子オープン」最終日を3バーディ2ボギーの「71」、前日の「86」を払拭するアンダーパーのラウンドで締めくくった森田理香子。「今日も風は吹いていたけど、昨日があったから全然吹いてないように感じて。気持ち的には楽だった」と小さな笑顔を取り戻した。
最終日の18番、フェアウェイに掛かるスウィルカンブリッジを渡るとき、「今日で最後だなぁ」という感傷が心をよぎった。だが、「サードラウンドのことは、多分一生忘れないと思う」と、聖地での経験は深く心に刻まれている。
「そんなに自信を持って来たわけじゃないけど、ある程度日本で頑張ってここに来て、凄い悪いスコアを打って。自信を無くしたわけじゃないけど、叩いたからには何か自分に悪いところがあるはず。それをゆっくりでいいけど解決していけたらと思う」。
4日間を戦い終えて65位。日本で賞金ランクトップに立つ森田にとっては、初メジャーとはいえ、決して納得できる結果ではない。「まだまだやね、って言われた感じ。もっと練習しろって言われた気がします」。
今年7月、森田は新しいスリクソンのアイアンを手にしていた。松山英樹と同じマッスルバックのZ925。師匠、岡本綾子の勧めで試してみたが、「難しすぎる」と数日で元のZ525へと戻していた。それを知った岡本は森田を叱った。「たった数日で何が分かるの!」契約するほとんどの男子プロにも渡したが、使っているのは松山と額賀辰徳だけ。森田にとっては難しいアイアンだったが、一ヶ月後のセントアンドリュースではしっかりと手に馴染んでいた。
「自分には欠けているものが沢山あった。通用したところはないです」。ゴルフの聖地で望んだ結果を手に入れることは出来なかった森田だが、胸の奥にはしっかりと成長の種が埋め込まれた。(英国セントアンドリュース/今岡涼太)