美香、メジャーで2位タイの自己ベスト
「ガツガツ行きたい」。前日にそう宣言して臨んだ米女子メジャー第2戦「ウェグマンズLPGA選手権」最終日、宮里美香は前半から果敢に攻めた。
4番(パー5)で2mを沈めて通算2アンダーへ。続く5番(パー3)ではティショットをピン右約6ヤードのエッジに置くも、チップショットは惜しくもピンをかすめて止まる。7番(パー3)では上1.5mにつけたが、きつい下りのスライスラインは、カップ手前で右へとそれる。チャンスにつけながらも、肝心のパットが決まらない。「前半はフラストレーションがたまった」という宮里だが、気持ちを切り替えられるようになったのが4年目の成長だ。11番をボギーとするが、13番で50cmを沈めて再び2アンダーへ浮上。そして、圧巻は上がり3ホールだった。
16番で1.5m、17番では3m弱を沈めて連続バーディを奪うと、最終18番は2段グリーン下からのパットを2mショートさせたが、これをきっちり沈めてパーセーブ。握りこぶしを3度振って手を上げた。「正直心臓バクバクだったけど、苦手でいつも練習しているスライスラインだったから、自信を持って、強くて外れたら仕方ないと思った」。
最終日に「69」とスコアを伸ばして通算4アンダーでホールアウトした宮里は、首位と2打差の2位タイ。「メジャー大会での優勝をもう少しのところに感じられたのですごくうれしい」と、また一歩目標へと近づいた。今週、ずっと手袋に書いていた“100”という文字。すべてのショットに100%コミットして打つという目標は、結果となって現れた。 “あと数打の世界”というその差は、「前半1つしか伸ばせなかったことと、パー5で後半ボギーを打ってしまったこと」。その課題は、次のメジャー「全米女子オープン」へと持ち越しだ。(ニューヨーク州ロチェスター/今岡涼太)