自身開幕戦を首位発進!宮里藍「分からない気持ちはあった」
米国女子ツアー第2戦「ホンダLPGAタイランド」初日、自身の今季初戦に挑んでいる宮里藍は、5バーディノーボギーの「67」と危なげないラウンドで、2位に1打差をつける単独首位と絶好のスタートを切った。
「暑かったし、とっても長い1日でした」。ホールアウト後の宮里は、笑顔を見せながらも懸命に訴えていた。この日のスタート時刻は頭上から強い日差しの照りつける12時15分。気温は35度を超え、「思った以上に体力の消耗が激しかったです。明日はアイシングをこまめに使ったりしたいです」と、炎天下での初日のラウンドを振り返る。今大会は出場選手70人で予選落ちは無い。そして明日から成績順にペアリングが組み替えられる。「残り3日間に向けて体のマネジメントをしたいというのが率直なところです」。上位に居る限り、宮里は同じ時間での戦いを強いられるのだ。
1番パー5で30cmを沈めて幸先良いスタートを切った宮里は、その後も4つのバーディを積み重ねる。グリーンを外したのは4度。しかし、グリーン手前から10cmに寄せた18番が象徴するように、シーズンオフに取り組んできたショートゲームがさえ、ピンチらしいピンチはほとんど無かった。「今日を迎えるまでは、(オフの成果が出るのか)全然分からない気持ちがあったけど、それをうまく乗り越えて自分のペースでやることができました」。米ツアー7年目の宮里は大きな目をひときわ見開いた。
今大会は2010年に優勝を飾っている。昨年、「エビアンマスターズ」で大会2勝目を挙げたように、宮里にとってこのコースとの相性は良いのだろう。「ショットの精度が求められるコースなので自分に合っているのかも」という宮里だが、29位タイに終わった昨年との違いを問われると、「オフシーズンのクオリティ」と説明する。「今年はよく休みました。めいっ子とも遊んだし、家族も来てくれた。(年間5勝を挙げた)一昨年はすごく忙しかったけど、今年は休んだ分、練習に集中して取り組めたと思います」。
しっかりと準備を積んで、地の利のあるアジアで首位スタートを決めた宮里。灼熱(しゃくねつ)のタイから、シーズン開幕を告げる吉報を日本に届けられるだろうか?(タイ・チョンブリ/今岡涼太)