藍、初日108位タイの大ブレーキ「踏んだり蹴ったりな感じ」
今季の米女子メジャー最終戦「全英リコー女子オープン」の初日、7時14分の宮里藍のスタート時刻は、これが全英かと目を疑うような快晴無風。絶好のコンディションでのティオフとなったが、待っていたのはこれまた目を疑うような光景だった。
1番のティショットはフェアウェイセンター。2打目はランを計算してグリーン手前に落としたが、傾斜にキックしてグリーン奥のカラーまで転がってしまう。下りのファーストパットは1m強オーバーして、返しを外してのボギー発進。
続く2番はフェアウェイからの第2打をグリーン左のバンカーに入れて寄らず入らず。続く3番はフェアウェイに打ったティショットがディボットに入っており、2打目はうまく球を捉えられずにグリーン手前のクリークに入れてしまう。4番はティショットが右ラフに入り、3オン2パット。続く5番はティショットが右のバンカーに捕まり、2打目はフェアウェイに戻すだけ。結局立ち上がりから5連続のボギーとしてしまう。
6番(パー5)でようやくバーディを奪った宮里は、「ふーっ」と大きく息を吐いたが、この日はそれだけでは終わらない。4オーバーで折り返した後半13番、下りのパーパットを打とうとしてアドレスに入ったところ、この球が動いてしまい1ペナルティ。1mのこのパットも外してダブルボギーとしてしまう。14番、17番と2つのバーディを取り返してなんとか通算4オーバーでホールアウトしたが、首位とは11打差の108位タイと大きな出遅れを喫してしまった。
「いろんなことがあったけど、我慢するところは我慢して、後半2つ取り戻せたのは良かったです」と、前向きさは失わなかったが、ツキに見放されていたことも確か。3試合前の「ウェグマンズLPGAチャンピオンシップ」でもアドレス後に球が動いてペナルティをもらったが「結構、踏んだり蹴ったりな感じで(苦笑)。一カ月に2回はなかなかないよねってキャディとも話していました」と、顔をしかめた。
ティショットのミスが多かったというこの日、「ミスした原因は分かっているし、長い目でみて取り戻せればいいと思っていたので、全然焦りは無かったです」という宮里。「明日はもうちょっとスマートなゴルフをしたいです」と、下位からの巻き返しを誓った。(スコットランド・カーヌスティ/今岡涼太)