メジャー初戴冠への挑戦 アグレッシブな岩井明愛に加わった新たな武器
◇女子メジャー第4戦◇アムンディ エビアン選手権 3日目(11日)◇エビアンリゾートGC(フランス)◇6479yd(パー71)
多くのフランスのギャラリーに囲まれた一日に、ワクワクが止まらなかった。最終組で回った岩井明愛は「すごく楽しかった。少しでも自分のことを覚えてもらえたらな」と笑う。出だし1、6番でボギーを叩きながらも、集中力を保って6アンダー「65」とスコアを伸ばした。前戦の「全米女子プロ選手権」を制したユ・ヘラン(韓国)がメジャー最少「60」をマークしたことで3打差がついたものの、メジャー女王に独走を許さない粘りを見せた。
8つのバーディの中で、光る一打があった。パー5の7番で2オンを狙ったショットがグリーン左ラフにつかまった後のアプローチ。ロフト角58度のウェッジを手にふわりと上げた第3打が下り傾斜をつたってピンそば80cmへと寄ると、観客から歓声が沸いた。
持ち味はアグレッシブな攻めのゴルフ。3日間でのバーディ数「21」はフィールドトップの数字だ。その一方で、課題だったアプローチに重点的に取り組んできた。「自分のゴルフに足りないなと思うところだったので」。50、54、58度のウェッジだけでなく、9I、7I、3Wや、ときに1Wも使いながら多彩なアプローチを繰り返し練習してきた。「遊び心もありつつ練習してきた。少しだけ自信がついてきたのかな。うまくそれを生かせてよかった」。積み重ねた努力は、大舞台で確かな武器となりつつある。
1年前、本大会は予選落ちを喫した。最終日は練習場で球を打ち込み、妹の千怜の組について声援を送ったことを覚えている。「去年は予選落ちだった。だからリベンジをしたいって思っている」。その雪辱を果たす、最高の舞台が整った。
メジャー自己最高順位で迎える最終日。2024年古江彩佳に続く大会制覇、そして日本勢7人目のメジャー制覇が懸かる。「メジャーでの優勝争いの経験は足りてないと思うけれど、チャンスがあると思って頑張る」。ここまで日本ツアー6勝、米ツアー1勝を重ねてきた24歳が、初のメジャータイトル獲りに挑む。(フランス・エビアン/中村文香)