「優勝以外は一緒」のマインドやめました 原英莉花が米下部ツアーで知ったもの
◇米国女子◇みずほアメリカズ・オープン 3日目(9日)◇マウンテンリッジCC(ニュージャージー州)◇6735yd(パー72)
ティショットを曲げた折り返しの18番、原英莉花の3打目はピンまで85ydが残った。ロフト56度のフルショットでちょうど合う距離。向かい風を少し感じ、グリーンの傾斜で手前に大きく戻ってくることを警戒した。「それだけは避けたいと思って、しっかり振っていきました」。スピンがよく効いたボールはピンそばにピタリ。パーセーブで、直前の17番(パー5)までに奪った2連続バーディの勢いを止めなかった。
パー3を除く14ホールのうち、ティショットでフェアウェイを外したのは1ホールだけと、ムービングデーは全体が安定した。「3つのボギーの中で2つが3パットなのでちょっともったいない」と反省しつつ、6バーディを奪って「69」で回った。今週初の60台で通算2アンダー。前日の31位から順位を12位に上げて最終日を迎えられる。
前週の「メキシコリビエラマヤオープン」を9位で終え、今季2回目のトップ10入りを決めた。「トップ 10は魅力的。その先のシーズンを考えると大事」と思うようになったのは実は昨年、米女子下部エプソンツアーを戦ってからだという。
「それまでは『優勝以外は一緒』って、本当に思っていたんです」。通算5勝の国内ツアー時代は毎週、とにかくタイトルだけを目指してプレーした。「予選通過して一段落、でもそこからは優勝しなければ、2位以下は一緒だと…。(順位に応じた)ポイントなんかも、正直に言えば興味がなかったっていうか。だから、最終日にスコアを伸ばそうとしすぎて崩れることが結構あって」
米下部ツアーからレギュラーツアへの昇格は、年間ポイントレースで10位に入ることが条件。原は昨年、8月の「ワイルドホースレディースゴルフクラシック」での優勝を含む9回のトップ10入りを果たし、ポイントランク5位で“卒業”した。「(昇格へ)一試合、一試合が大事すぎて、ポイントを考えるようになってから、トップ 10でもイイと思うようにもなった。そのせいで伸ばせないときもあって…気持ちの持ち方が難しいですけど」。同年シーズン、ランク11位以下に終わった優勝者が6人いたことからも、生き残りへは毎試合の積み重ねがいかに大切か分かる。
単独首位とのジーノ・ティティクル(タイ)とは8打差ながら、2週連続のひとケタ順位は手の届くところにある。「難しいコースなので一打、一打を大事にやって、ボギーを打たないプレーをして、できればバーディに繋げたい」と再び上位進出をうかがう。(ニュージャージー州ウェストコードウェル/桂川洋一)