「そういう立場になっちゃった」 シーズン4年目の渋野日向子は頼られる存在
◇米国女子◇マイヤーLPGAクラシック for Simply Give 事前(11日)◇ブライズフィールドCC(ミシガン州)◇6611yd(パー72)
「そういうタイプじゃないから―」と照れて笑う渋野日向子だが、中学時代には学級委員長、作陽学園高(岡山)時代にはゴルフ部のキャプテンを務めてきた。26歳になった今もやっぱり頼られる存在のようだ。畑岡奈紗だとダニエル・カンというように、ツアーでは各選手に相談役としてメンターがつく。5人の日本人選手がルーキーとして加わった今シーズン、その役目を渋野が担っている。
「今年に入って(ツアー側から)話がきて。最初は他にもいるじゃんとか、何もできないよという感じだったけど『やります』って」。2021年のQシリーズ(予選会)を経て米ツアーメンバーになった渋野のメンターは台湾出身の李旻だった。「特に何かを聞いたというわけではなかったけど、挨拶しやすかったし、すごく優しい先輩で。『分からないことがあったら聞いてね』って言ってくれた」という。その恩を返す番として、「じゃあ何かあれば力になりたい」と立ち上がった。
竹田麗央、岩井明愛、岩井千怜、山下美夢有、馬場咲希ら新メンバーとはすでに顔を合わせていて、「わからんことがあったら聞いて」と伝えた。とはいえ、同世代の勝みなみや畑岡、1歳下には古江彩佳…と心強い仲間はいる。「頼りになる人はいっぱいいる。4年目なんで、そういう立場になっちゃったということかな。そういうタイプじゃないけど。でも、話しやすい雰囲気づくりはしていきたい」と話した。
開幕戦から前週「ショップライトLPGA」までの全14試合中3試合を日本勢が制した。自身も2週前のメジャー「全米女子オープン」で7位と優勝争いをしたが、「みんな頑張って盛り上げているから自分ももっと頑張らなきゃって」。お互いが刺激する関係性になっていることは確かだ。(ミシガン州ベルモント/石井操)