「シンプルにゴルフがしたい」 岩井明愛がロープ外で過ごした2日間
◇米国女子◇みずほアメリカズ・オープン 最終日(11日)◇リバティーナショナルGC (ニュージャージー州)◇6690yd(パー72)
「いまの自分だったら、同じ面に乗せられる気がしないです」。2段グリーンの上にカップが切られた4番(パー3)、妹の岩井千怜のプレーを見守りながら、明愛がつぶやいた。「もうちょっと、楽にゴルフがしたいです」。純粋にプレーを楽しむことが難しくなったのは、いつからだろう。
初日「73」、2日目「74」と伸ばせず、前週「ブラックデザート選手権」に続いて予選落ち。2日目は強い雨と風が見舞った午前組でプレーしたが、「天気どうこうっていうのは、関係なくて。なかなかうまく行かずという感じでした」と声色に悔しさがにじんだ。
土曜は朝からコースに来てショット練習を行い、午後スタートの千怜の組についてコースへ。最終日もロープの外を歩きながら、自分ならどう攻めるか考えを巡らせた。「こうやって見ていると、もうちょっと簡単に見えるんですけど」。何かを変えたわけではないのに、今の自分は思うようなスイングができていない。
2月「ホンダLPGA」、4月「JMイーグルLA選手権」では優勝争いを演じて単独2位と、あと一歩のところで優勝に届かなかった。米ツアー参戦1年目、結果を出さなければいけない焦りは少しずつ積もっている。「狙いを自分で狭くしすぎてしまって、窮屈になっている感じ」と、避けたいショートサイドに外す場面も少なくない。「シンプルにゴルフがしたいです」とこぼした。
「気持ちが落ちているとかではない。ちょっと、難しく考えすぎてしまっているなっていうところだと思います。練習して、コツコツやっていくだけ」。オープンウィークを挟んで、2週後にはメキシコで「リビエラマヤオープン」(マヤコバ エル カマレオンC)に参戦。その翌週はメジャー第2戦「全米女子オープン」(ウィスコンシン州エリンヒルズ)が待つ。「残りの試合も諦めずに頑張ります」。復調へ、やるべきことをこなしていく。(ニュージャージー州ジャージーシティ/谷口愛純)