竹田麗央の背後に注目!「仲良し、でいいのかな?」原英莉花が見せた“フェアプレー”
◇米国女子◇みずほアメリカズ・オープン 3日目(10日)◇リバティーナショナルGC (ニュージャージー州)◇6690yd(パー72)
「ショットが思う通りにいかなくて」。1バーディ、4ボギーの「75」とスコアを落とした原英莉花の声色に、悔しさがにじむ。それでも、最終ホールまで同伴競技者への敬意を忘れなかった。日本で一緒に戦ってきた選手なら、なおさらだ。
第3ラウンドを同組で回った竹田麗央が、最終18番でフェアウェイからの第2打を直接カップイン。グリーンに向かいながらハイタッチで祝福すると、ボールを拾い上げる竹田の背後で歓声をあおるようにギャラリーに向けて両手を振った。
「仲良し…とか言って良いのかな? 私、オバサンだから」と控えめに話したが、4歳下の竹田とは時々メッセージを交わす仲。「初優勝の時にすごく感動して。そこから(優勝したときに)“おめでとう”とか、そういう感じです」と照れ笑い。昨年の国内女子ツアー「KKT杯バンテリンレディス」で竹田の初優勝を見届けてから、尊敬する選手の一人になった。
「麗央ちゃん、すごく良いプレーですし、落ち着いて集中している姿を見て、私も刺激を受けました」。この日に「68」をマークして7位に順位を上げた後輩のプレーに、ちょっと気が引き締まった。
19位から出た第3ラウンドは、ショットに苦戦してもどかしい展開だった。出だしの1番でティショットが池につかまりボギー発進。グリーン上でも「きのうに比べてグリーンが速かったので、ライン読みがちょっと深かったです」とチャンスを獲りきれないホールが続く。「落としてしまう一方だったのは、すごく悔しいラウンドでした」と最後まで流れを呼び込めず、通算1アンダー31位に後退した。
「最後はしっかりアンダーパーで回りたいですし、60台に乗せられるように」と切り替えて練習場へ。午前8時3分にティオフする最終日は、自分が歓声を浴びる番だ。(ニュージャージー州ジャージーシティ/谷口愛純)
