“確信”深める5連続バーディ 畑岡奈紗「間違いないと思います」
◇米国女子◇ファウンダーズカップ 最終日(9日)◇ブラデントンCC(フロリダ州)◇6465yd(パー71)
最終日、畑岡奈紗は黒いシャツと赤いショートパンツで登場した。ツアーに帯同する母・博美さんも「珍しいですよね?」と話す色の組み合わせ。本人は「タイガーの“逆”みたいな。(身体が)締まって見えますか?」とおどける。タイガー・ウッズが日曜日に着る赤いシャツと黒いパンツの勝負服を、ゴルフ界で知らない人はいない。
レジェンドを想起させる2色のコーディネートで前半に猛チャージを見せた。2番から怒とうの5連続バーディ。8mを放り込んだ4番を除いて、いずれもチャンスにつけた距離を取りこぼさなかった。
パッティングでも機器を用いてデータをそろえ、ストロークのヒントにしてきた。「それでも、最後は自分の感覚。ショットもそうですけど、クラブに合わせて振るより、自分が一番構えやすいところにクラブを合わせていくというのが大事なのかなって」。いまグリーン上で重視しているのは、アドレスで肩がハマって自然に構えられる感覚。5連続バーディ中は力みのないセットアップからスムーズに動き出す理想を体現できていたという。
2m強を外した8番(パー5)あたりから「なんかしっくり来なかったというか、構えてすぐに迷いなく打てていたものが、打つまでに時間ができてしまった」。バーディラッシュが止まると、安定していたショットに乱れも出た後半は12番から4ホールで3ボギー。 “貯金”を減らしたが、上がり2連続バーディにこぶしを握った。
「67」で通算10アンダー11位。トップ10こそ逃したものの、米ツアー9年目の初戦としては上出来だ。何より、オフに取り組んだことをコースで実践できればスコアにつながることが分かった。「(方向性は)間違いないと思います」と言い切る。
次戦「HSBC女子世界選手権」(27日~/シンガポール・セントーサGC セラポンコース)に向け、拠点のフロリダ州オーランドで調整を挟む。「東南アジアは、この(フロリダの)バミューダ芝に近いコンディションでもあると思うので、その辺をしっかり自分のものにできるように」。2022年以来の優勝へ、着実にピースを積み上げていく。(フロリダ州ブラデントン/亀山泰宏)
