67ホールぶりボギーも“デビュー戦”4位 山下美夢有「もっともっとレベルアップを」
◇米国女子◇ファウンダーズカップ 最終日(9日)◇ブラデントンCC(フロリダ州)◇6465yd(パー71)
後半15番(パー3)、山下美夢有は初日の前半11番(パー3)以来となる67ホールぶりのボギーを喫した。しっかりピン方向に飛ばしたティショットの感触は悪くなかったが、「番手があまり良くなかったですね」。止まらずグリーン奥にこぼれ、アプローチが5mほどオーバー。ピンチをことごとくしのいできたパッティングも決めきれなかった。
気落ちしてもおかしくないところで崩れないのが山下。続く16番、グリーンを外して30ydほどの3打目を寄せきれなかった。それでも、4mのスライスラインをねじ込んで耐えた。「(前半から)なかなか決まらないパットが多くて、厳しい流れが続いた。ボールの回転があまりいい感じで転がってないなって。16番は良かったです」。踏ん張りどころで納得のパッティングを決め、17番(パー5)のバーディにつなげてみせた。
ツアーメンバーとしての初戦を通算13アンダー4位で終えた。「出る試合は上位で戦うっていう気持ちでやっていますし、結果はまずまずかなと思う」と、あくまで及第点の評価。優勝したイエリミ・ノは通算21アンダーだった。上を見て、新天地のレベルの高さをあらためて実感しつつ、この挑戦に心を躍らせる自分がいる。
「セッティングが難しい中でも、アンダーパーで回る選手も多い。芝も違う。その中で戦わないといけないとなると、技術も含めていろんな面でもっともっとレベルアップしていければと思いますし、練習して試合で結果に出れば自信になる。それがすごく楽しいなって」。タフなコースと向き合い、新たな“ライバル”たちとの切磋琢磨を通じてゴルフを突き詰め、自分を高めていくことこそ、日本で多くを成し遂げてきた23歳が求めるものだ。
グリーンの狙ったエリアに止めていくためのスピンコントロール、ショットをつないで作ったチャンスを決めきるパッティング…。上位フィニッシュの直後に磨いていきたい部分が次々と浮かんでくる。次戦は27日開幕の「HSBC女子世界選手権」(シンガポール・セントーサGC セラポンコース)。収穫と課題をいったん日本に持ち帰り、わずかな期間でもしっかりレベルアップして東南アジアへ飛ぶ。(フロリダ州ブラデントン/亀山泰宏)
