最終予選会初挑戦の岩井姉妹 もしも“職場”が日米で分かれたら…
2024年 Qシリーズ
期間:12/05〜12/09 場所:マグノリアグローブGC(アラバマ州)
笑顔を抑えられず「ちょっとニヤッと…」 岩井明愛が2日続けて忍耐の挽回
◇米国女子◇Qシリーズ・ファイナルクオリファイイング(最終予選会) 3日目(7日)◇マグノリアグローブGC(アラバマ州)◇クロッシングコース(6664yd、パー72)、フォールズコース(6643yd、パー71)
前半2番(パー3)、岩井明愛は“大目玉”を食らった。アイアンでのティショットは当たりが薄く、グリーン手前のバンカーへ。砂に半分ほど埋まったボールをウェッジでかき出し、なんとかピンの左奥で止めると、5mを残したパーパットを沈めてみせた。
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ボギーのピンチはさらに続く。3番の1Wショットは右サイドのバンカーへ。あごが近く、フェアウェイに刻んでから、3mをまた決めて難を逃れた。それぞれショットのミスを謙虚に受け入れてから、「気持ちで入ってくれたら」と勝負強さを見せたナイスパット。「耐える一日」を象徴した序盤のシーンだった。
2日続けて難度の高いフォールズコースを3バーディ、2ボギーの「70」でまとめた。いずれもボギー先行から3つのバーディをバックナインに集中させた。チャンスメークに苦しんでも、「気持ちの浮き沈みはないように意識している」とラウンド中は“笑顔を控えめに”と心がける。その決めごとを破ったのは後半11番(パー3)、右サイドに飛んだと思ったティショットがピンそば1mにつき、「ちょっとだけニヤッとしたと思います」と照れながら振り返った。
通算5アンダー13位は来季の米女子ツアーの出場資格を得られる“圏内”のポジション(5日目終了時の上位25位タイまで)。初挑戦で上位をキープしながら「グリーンがやっぱり難しい。比較的バーディを獲れるピン位置が多かったけれど、チャンスをものにできなかった」と満足には至らない。
残り2日でプレーするクロッシングコースは岩井自身が初日、6バーディ(3ボギー)を奪うなど、誰もがロースコアを期待する18ホール。「どの順位であろうと残り2日間、油断できない。あしたもあさっても伸ばしていかないといけない状況。あしたかも自分らしく全力で頑張ります」。3ラウンドでアンダーパーを続けているのは、7人の日本勢では10アンダー2位の妹・千怜との2人だけ。ツインズでの米ツアー進出がいよいよ近づいてきた。(アラバマ州モービル/桂川洋一)