「影響を与える人になりたかった」 ツアーフル参戦から撤退するレキシー・トンプソン
◇米国女子◇CMEグループ ツアー選手権 事前(19日)◇ティブロンGC ゴールドコース(フロリダ州)◇6700yd(パー72)
今シーズン限りでツアー活動に一区切りをつけるレキシー・トンプソンが最終戦を前に会見に臨んだ。唯一制したメジャー「クラフトナビスコ選手権(現シェブロン選手権)」は歴代覇者として出場資格があり、来季も複数の試合に「出るかもしれない」という。あくまでフルタイム参戦からの撤退だ。
発表後は「That’s tought.(大変だった)」。インスタグラムなどSNSで多くのメッセージが送られてきた。「ラウンド終わりにみんながくれるメモとかからも愛情が伝わってきて。涙が出るほどうれしかった。スポーツを通して、私は影響を与える人になりたかった」。5歳からゴルフに打ち込み、2007年「全米女子オープン」で大会最年少出場を果たして、15歳126日でプロ転向。ずっとゴルフ界をにぎわせてきた。
試合に出場することで「次の世代を鼓舞できたような気がする」と振り返る。自分にも2人の兄や手本にしてきたナンシー・ロペスら尊敬すべきロールモデルはいた。「老若男女あらゆる世代の人に影響を与えることで、彼らも笑顔になる。試合を一緒に楽しめるようにするのが、私が望んできたこと。試合で良い位置にいることでインパクトを与えたかった」。
ツアーから離れて時間を持て余すかと思えば、そうでもない。すでに新事業を展開中で「数カ月前に“Lexi Fitness”というアプリをリリースしたばかり。それで少し忙しい」と充実している。「ゴルフのためではなくて、旅行をしたりして。自分のために時間を使いたい。家族や友人と時間を一緒に過ごすことができれば、また違う趣味も見つかるかもしれない」と“セカンドキャリア”を見据えた。(フロリダ州ネープルズ/石井操)