“ショットイン”イーグル「だけでしたね」渋野日向子は伸ばしきれず後退
◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 2日目(1日)◇瀬田GC 北コース (滋賀)◇6616yd(パー72)◇曇り(観衆2473人)
折り返しの18番(パー5)、渋野日向子が残り80ydから58度のウェッジで放った3打目がカップに吸い込まれた。鮮やかな“ショットイン”イーグル。「…だけでしたね」。トータルで1アンダー「71」にとどまり、ポジションも58位に後退した2日目を苦笑いで振り返る。
6月「マイヤーLPGAクラシック」3日目に今季2個目のイーグルを決めた時にはオーバーパーでのプレーとなり、「イーグルを獲った日、あんまりいいことないんで。ゴルフあるあるなのか、シブノあるあるなのか…」と自虐節が出たこともあった。その前週「ショップライトクラシック」2日目に今季初イーグルが出た時も伸ばせず、8月の国内ツアー「北海道meijiカップ」は初日最終ホールで決めても3オーバー。見せ場を作ってファンを沸かせたが、やはり派手な一撃をラウンド全体の勢いにつなげられなかったのがもどかしい。
初日21.43%(3/14)と苦戦したフェアウェイキープ率は、57.14%(8/14)に上がった。前半13番(パー5)で切り返しのタイミングが合った1Wショットが出るなど、体調不良からの復帰戦で動くようになってきた身体とマッチする瞬間もあった。
それでも、「数は増えたかなって感じですけど、後半は結構ブレにブレまくってたんで…。フェアウェイにいても、(感触は)あんまりだなっていうのが多かった」。ロングパットを決めた後半4番のバーディで通算3アンダーまで伸ばした直後の2連続ボギーで順位を下げたように、18ホールを通してそろえる段階には及んでいない。
UTのコントロールショットで4mほどにつけた14番はしっかり曲がるスライスラインを決めきれず、15番(パー3)は7mほどがカップに届かなかった。「身体の調子はすごくいいと思っている。本当にアドレナリンが出まくってるのかな。ただ、出てるわりにはパッティングが全部ショート。慎重に行きすぎてもったいなかった」。コンディションではなく、あくまでグリーン上で打ち切れなかった自分自身に後退の原因を求めた。
3日目は悪天候予報。「どんな感じになるか分からないですし、みんな難しいと思う。私はできるだけバーディをたくさん獲って、上に行けるようにしていくだけ」と前のめりに言って巻き返しを期した。(滋賀県大津市/亀山泰宏)