2024年 BMW女子選手権

もともと体力なかったのに… 西郷真央が1日25ホールで深めた自信

2024/10/19 18:30
西郷真央は前日の未消化分を含めた25ホールをボギーなしで乗り切った

◇米国女子◇BMW女子選手権 3日目(19日)◇水原バレーCC (韓国)◇6680yd(パー72)

悪天候で順延となった2ラウンドの未消化分を含めて合計25ホール。長丁場を戦い終えた西郷真央はさすがに疲労を隠せなかった。ただ、充実感があるのも確か。「これだけ(1日の)ラウンド数が多くて、ほかの選手はすごく飛距離も落ちたりしていた中で飛距離が落ちることもなく、体力的な部分では自信を持っていいのかな」。組替えなしで2日間とも同じ選手と回ったからこそ変化も分かりやすく、手応えがにじむ。「もともと体力なかったタイプなんですけど…」と笑い、地道に積み重ねてきたトレーニングの成果に胸を張った。

第2ラウンドの最終18番は1.5mがカップに蹴られ、ため息をつきたくなるようなパーでの締めくくりだった。第3ラウンドのスタートまでほぼ休まず、ウォーミングアップを省略したくらいでパット、ショットといつも通りのルーティンで備えた。「なんか自分のストロークがすごく気持ち悪くて。そこ(合間の練習)でちょっとしたズレだったんだなと気付けた。考えすぎずにやろう、と」。フィジカルに不安があるようなら、気持ちを上向かせてくれた練習時間を確保できずに休息に充てることになっていたかもしれない。

仕切り直して臨んだ18ホールは5バーディ「67」。文句なしのスコアに見えて、神経をすり減らす戦いだったという。「カップがこんなに傾斜に切られているのは久しぶりだった。同じ組の選手も文句言ってたくらい(笑)」。前半8番(パー5)では同組選手の横から打って外れたパットが、止まりそうになってから2mもオーバーした。もう一人は外れたと思ったパットが「ちょっと戻って入ってきた」と目を丸くする。

グリーン上で集中力を研ぎ澄ませた

傾斜に切られたカップを過ぎれば、イヤな距離の返しが残る。終盤17番ではバーディパットが1.8mもオーバーしながら、慎重にパーパットを沈めて耐えた。そんな胃の痛くなるようなシーンが3回ほどあった中で価値あるノーボギー。「ボール2個分くらいカップを外して(狙った)ショートパットもあった。返しをひとつでも外していたら、ここまでバーディも獲れていなかったと思うし、ショットも(影響が出て)悪くなっていた可能性がある」とうなずいた。

通算12アンダーで伸ばし合いに食らいつき、首位と6打差8位で最終日へ。「今日みたいに傾斜に切られたら、なかなかガツガツは行けない。そんな中でもなるべくバーディをたくさん獲れるように、チャンスホールをしっかりやっていきたい」。冷静さを失うことなく、勝負どころでアクセルを踏み込む。(韓国・坡州市/亀山泰宏)

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