「気持ち悪い」けどオープンスタンス 西村優菜が取り戻す“パター次第”のゴルフ
◇米国女子◇BMW女子選手権 初日(17日)◇水原バレーCC (韓国)◇6680yd(パー72)
西村優菜はこの日、4つあるパー5でバーディを奪えなかった。折り返して1番では唯一のボギーも喫した。それでも、自分の飛距離と今週のセッティングを考えた時に「パー5がチャンスっていう感じはあまりない」と覚悟していたこと。4バーディのうち、パー3で奪ったものが3つを数えるなど、要所で自らの強みは発揮できた。
何より、パーオン率88.89%(16/18)がうれしい。「やっぱり、自分は18ホールで最低でも14、15ホールは乗せて、チャンスを待って、入れば5、6くらい行けるっていう感じのゴルフ」。安定してグリーンを捉え、パター次第で爆発できる――。ショットメーカーとして自負するスタイルが、今季は崩れかかることも少なくなかった。
シーズンのスタッツでも、昨季71.58%で部門別39位だったパーオン率が64.54%(132位)に。フェアウェイからグリーンを捉える確率を見ても、昨季の77.72%(62位)から71.31%(145位)と数字を落としている。
苦しむ中で2、3週間ほど前からオープンスタンスで構えて身体の動きをスムーズにするスイングにトライ。ドローヒッターの西村にとって、ターゲットに対する向き方も変わるため「気持ち悪さはあります…」と笑いながら、徐々に慣れてきた感覚もある。
伸ばし合いの展開で3アンダー「69」は28位スタートでも、その内容が表情を明るくさせる。9月末の「ウォルマート NW アーカンソー選手権」から慣れ親しんだツノ型の形状に戻したパッティングはタッチ、転がりとも悪くない。「(外れたところも)ホント、あとひと筋でした」。一日の振り返りも、プレー同様に西村らしくなってきた。(韓国・坡州市/亀山泰宏)