渋野日向子はパットで耐えてパープレー 「もっとできた」消化不良の4日間
◇米国女子◇クローガー・クイーンシティ選手権 最終日(22日)◇TPCリバーベンド(オハイオ州)◇6705yd(パー72)
持ち前のグリーン上の強さを取り戻しつつある。渋野日向子は5バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「72」でプレー。通算3アンダー61位と手ごたえに反して伸び悩んだが、「もっとできたと思える内容だった」と上に行ける兆しは確かにあった。
「前半すごく流れが良い状態だったので、やっぱりこのスコアはもったいない」。10番から2連続バーディで出たこの日は、徐々にグリーンを狙うショットに陰りが見えはじめてパーオン率は55.55%(10/18)。一方で「パットが入ってくれて、このスコアでまとまっている」と、初日から調子を上げてきたパッティングで粘りを見せた。
13番、15番と3m前後のパーパットを決め切り、14番では6m強を入れて3つ目のバーディ。パット数は4日間で自己ベストの「26」と、グリーン上のプレーは最後まで上々だった。
今季の平均パット数は「30.13」でツアー76位に沈んでいるが、もともと強気のパットが持ち味のひとつ。「AIG女子オープン(全英女子)」で優勝した2019年は、日本ツアーで2位の平均パット数(パーオンホール/1.76)を武器にシーズン4勝をあげている。今週は同年に使っていたピン「シグマ2 アンサー」パターを久々に投入。「ラインのイメージが湧いていた」と、かつてのエースも好パフォーマンスを助けた。
対して課題はアイアンショット。「もう少し、グリーンを狙うショットに自信をもって打てたら」と、ダブルボギーとした後半3番で池に入れるなど苦戦した。「この4日間は、本当にもっとできたと思える内容だった」と手ごたえがあるからこそ、61位に終わった4日間が悔やまれる。
次週「ウォルマート NW アーカンソー選手権」は3日間大会ながら、昨年の優勝スコアは通算19アンダーと伸ばし合いになるコース。「去年は予選落ちをしていますし、しっかり予選を通れるように。初日から攻めのプレーで行かないと」。強気のパットを武器にバーディ合戦に加わりたい。(オハイオ州メインビル/谷口愛純)