2024年 AIG女子オープン(全英女子)

「この位置にいられるのはいいこと」西郷真央がメジャー自己最高5位ターン

2024/08/24 06:48
こぶしを握る

◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 2日目(23日)◇セントアンドリュース オールドコース (スコットランド)◇6784yd(パー72)

後半5番(パー5)で6mのボギーパットを流し込んだ西郷真央は少し笑顔を作って天を仰ぎ、ガッツポーズを作った。直前4番でショートパットを外してボギー。このホールもブッシュに打ち込んでアンプレヤブルを宣言し、何とかこぎつけた“ナイスボギー”だった。「いいボギー“セーブ”だったので。ああいうパットが入ってくれるのも、(やるべきことを)継続したおまけだと思う。すごくいいパットだったのかな」

2打差4位から出た早朝の2日目は傾斜でグリーン右にこぼした11番(パー3)でボギーが先行しても、14番(パー5)からの4ホールで3バーディをまとめた。12番以降は右から風を受け続けるインコースのロケーションに対し、必ずしもいいイメージは持っていなかった中でスコアを伸ばせた。

ショットは「良い」を外さないレベルで安定している

自らのゲームを支えるショットについて、「『良い』の中にも『より良い』とか波はあって…」とした上で「今年は最低限のレベルを切らない範囲でプレーできているのが実感としてある」。ショットはまずまずの次元で“据え置き”して戦っていける手応えがある分、前週「スコットランド女子オープン」で苦しんだ、風の中でのパッティングの調整にフォーカスできた。かねて課題として口にしてきたグリーン上。ルーティンを丁寧に行うことで、風の強弱でリズムを乱されがちな状況でも特に前半は集中力が光った。

橋を渡る

ボールが動きそうなほどの風が吹き始めた後半にボギーは重なったが、メジャーで決勝ラウンドを迎えるポジションとしては、自己ベストの首位と5打差5位につけた。「このコンディションの中で自分がこの位置にいられるのは、すごくいいこと」とうなずく。

“ゴルフの聖地”を仕留め切れるか

2年前、欧州でのスポット参戦の合間にセントアンドリュース オールドコースをプレーしたことがある。「メンバー同伴なら…」という条件で回ることができた“ゴルフの聖地”。その場所でメジャーの優勝争いに絡む感慨もにじむ。「(そこまで)考えられる余裕はないですけど、そういう縁で回らせてもらってから、こうやって試合でも戦えているのはありがたいことだなと思います」

コンディションの変化、ティイングエリアを動かすなどコースのセットアップの変化にも思考を巡らせながら、自らのテーマは「パッティング次第」と変わらない。仕留め切れれば、チャンスはある。(スコットランド・セントアンドリュース/亀山泰宏)

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