勝みなみが祖父に見せた“聖地”での勇姿 「でも来るの、きょうだけらしい」
◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 初日(22日)◇セントアンドリュース オールドコース (スコットランド)◇6784yd(パー72)
ゴルフの聖地、セントアンドリュースに勝みなみの背中を押す横断幕がはためいた。祖父・市来龍作さんが現地観戦しており、国内ツアーではおなじみの応援スタイルで登場した。ひときわ強風が吹き荒れる海に近いインコースの序盤。立っていてもよろめくレベルの“突風”に応援する側も必死だったという。
「4人くらいで(横断幕を)押さえていて、『そこまでしてやらなくても…』って思ったんです。2ホールくらいやってくれたけど、誰かに言われてやめたみたい。風がすごすぎて」と苦笑いしつつ、どこかうれしそう。さらに「でも来るの、きょうだけらしいですよ」と貴重な一日だったことを明かした。全英女子初日の観戦がプランに組み込まれた観光ツアーで訪れており、23日(金)以降は別の予定が詰まっているのだとか。
2週後にスポット参戦を予定している国内ツアー「ソニー日本女子プロ選手権」(沖縄・かねひで喜瀬CC)での再会を約束した祖父は、カリフォルニア州ペブルビーチGLで行われた昨年「全米女子オープン」も現地に来てくれた。「去年の全米も“つまみ食い”して帰っていったんです。(全米女子を)1日だけ見て、『次は大谷(翔平)さんを見に行ってくるわー』って」。家族愛たっぷりにいじって笑う。
強烈な風の中で粘った3オーバー「76」だが、前半を1アンダーで折り返していただけに「ちょっと悔しいですね。もったいなかった」との思いも募る。1Wでグリーン手前までかっ飛ばし、パターで寄せて難なくバーディとした18番の直後、1番でボギー。ティショットがポットバンカーにつかまった2番は出すだけだった2打目もラフまで転がり、ダブルボギーを喫した。
それでも、まだまだ巻き返していけるポジション。「あしたもやっぱり耐えるゴルフになるのかなと思う。まずは予選通過を目標に、獲れるところはバーディを獲って、ひとつでも伸ばして上位でプレーできるように」
秋のアジアシリーズ出場可否は、次週「FMグローバル選手権」(マサチューセッツ州TPCボストン)終了後のポイントランキングを基準にして決まる。ひと足早く会場を離れる祖父の応援も力に、何としても4日間を戦ってポイントを積み上げたい。(スコットランド・セントアンドリュース/亀山泰宏)