前週滑り込み→事前チェックも駆け足で 鈴木愛の光明は「風の方が絶対好き」
◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 事前(21日)◇セントアンドリュース オールドコース (スコットランド)◇6784yd(パー72)
前週に世界ランキング上位の資格が繰り下がり、4年ぶり4度目の全英女子出場が決まった鈴木愛。19日(月)のスコットランド到着からあわただしい準備は、思うようにいかないことも少なくない。
今週はメジャーでも20、21日と2日間にわたってプロアマが行われるため、特にこの2日間の練習ラウンドは常に“渋滞”が起きているような状態。前日は認められていたプロアマ前の時間を使って練習ラウンドに出ることもこの日は禁止で、初日午前7時22分と早朝のスタートに入っている鈴木には厳しいスケジュールだ。
水曜朝の段階で「ちょっとまだ頭にコースを入れ切れていない…」と苦笑い。ゴルフの聖地・セントアンドリュースに足を踏み入れた感動に浸る余裕もなく、必死の準備を進めている。
当地から車で15分ほどの距離にあるキングスバーンズで行われた2017年大会で14位に食い込んだ。「でも、今回は海沿いじゃないホールでもしっかり(風の)影響を受ける印象。完全に横風だと思っていたのがアゲンストっぽい時もあるし、きのうの最終ホールもすごいフォローに感じたショットが全然行かなかった」。同じ北海に面したリンクスでも、いっそう風への対応力が求められるコースだと感じた。
「雨よりは絶対風の方が好きですね」と言った上で“鈍感力”も大事だとうなずく。「風が強すぎるので、いい意味で“適当”じゃないですけど…。フェアウェイも結構(傾斜で)ボコボコしているので、たぶん思った感じでいかないことがほとんどだと思う。あまり繊細なことは考えず、グリーン周りでもしっかりラインを出していくより、タッチ重視で」
最後の事前チェックは体力的な負担も考慮してインコースのグリーン周りにとどめた。限られた時間でできることを済ませ、あとはもう大胆に戦うだけだ。(スコットランド・セントアンドリュース/亀山泰宏)