“重い”海風との格闘を収穫に 勝みなみが全英女子で楽しみなコト

◇米国女子◇ISPS Handa スコットランド女子オープン 最終日（18日）◇ダンドナルドリンクス (スコットランド)◇6563yd（パー72）

初日「71」で23位と上々のスタートを切るも、勝みなみは2日目以降でオーバーパーのラウンドが続いて通算7オーバー48位フィニッシュ。西郷真央との日本人ペアリングとなったこの日は、前半11番（パー3）でピンそば1.5mに絡める好ショットを披露しながらバーディを逃すなど、グリーン上で決めきれない場面もあって「75」とスコアを落とした。

それでも、「本当にいい経験になった」と前を向く。2年連続の出場だが、天候に恵まれた前年よりもスコットランドならではの風を感じる4日間になった。「日本よりも米国よりも、風が“重い”。影響されやすいなって」と話す。

男子メジャー「全英オープン」のローテーションのひとつであるロイヤルトゥルーン（全英女子も2020年に開催）から車で10分ほどの距離にあるダンドナルドリンクスは、スコットランド南西部のクライド湾にも近い。「海風だからなのかもしれない。日本でも沖縄のコースが重いって聞きますし、宮カン（宮崎カントリークラブ）も重めなので」

4日間を戦えたことで、少しずつ対応力を身につけつつある。右風に対して左に引っ掛けるミスが悩ましかったが、この日はしっかり右を向いて構えられるようになってきたとうなずく。「来週に向けてちょっと修正したい」というパッティングとかみ合ってくれば、スコアにつながっていきそうな手応えがにじむ。

大会期間中の15日、世界ランキングによる繰り下がりで次週のメジャー「AIG女子オープン」（全英女子）出場権を獲得。19日の予選会を回避して大会5度目の挑戦が決まった。“聖地”セントアンドリュース オールドコースでのプレーに「イメージが全くない」と笑いながら、ほかにも楽しみなことがある。

「日本人選手も20人近く来る予定ですし、みんなと会えるのも楽しみ」。18日時点で日本勢は19選手が出場予定。仲良しの小祝さくらも渡英してくる。同様にスポット参戦を含めて日本勢が21人もいた6月「全米女子オープン」は予選会を突破できなかっただけに、テンションも上がる。

全米女子オープンを除く今季のメジャー3試合はいずれも4日間を戦い、4月「シェブロン選手権」では9位に入った。全英女子も昨年は2位で予選ラウンドを通過して21位。「まず予選通過を目指して。せっかく行くなら楽しみたい」。控えめな意気込みとは裏腹に大舞台での勝負強さも発揮してきたプレーヤーだ。（スコットランド・アーバイン／亀山泰宏）