2024年 パリ五輪

流れを変えた15mバーディ 山下美夢有はメダル争いへ「パターを決めきれるかが勝負」

2024/08/09 00:15
山下美夢有がメダル争いに踏みとどまって週末へ

◇パリ五輪 女子 2日目(8日)◇ル・ゴルフ・ナショナル(フランス)◇6374yd(パー72)

3パットボギー直後の9番(パー5)でバウンスバックを決めた山下美夢有だったが、折り返しの10番でティショットを左サイドのペナルティエリアに入れた。池には落ちていなかったものの、打てる場所ではない。再びのボギーにも「しょうがない。切り替えよう」と気落ちすることはなかったという。

ラフを渡り歩いた12番でボギーを喫しても目の前の一打に集中し続けた結果、15番で流れを変えるプレーが飛び出した。手前から「15mくらいあった」超ロングパットを流し込むバーディ。ほぼストレートのラインだったが、「(寄せようとか)あんまり考えてなかったんです。それが入ってくれて、いい流れをつかめたのが一番(大きかった)」。ここから空気が一変した。

フェアウェイキープ失敗はわずか3ホール

タフな17番でセカンドを絡めて獲ると、18番(パー5)は1Wショットをしっかりフェアウェイに運んだ後が冷静だった。浮島グリーンに向かってフォローの風が吹き、ピンは左手前。ウッド系のクラブを握れば2オンは狙える距離だが、上からロングパットを残すのは必至のシチュエーションだった。

グリーンを外したのも4ホールと安定

「絶対止まらないと思ったんで、刻んで3打目勝負。58度でフルスイングできるくらいの距離で」。70ydを残し、ピン手前4m強につけるチャンスメーク、決めきるフィニッシュまでイメージ通りの組み立て。「何とか立て直して、いい流れで終われた」とホッとした様子で笑う。

前週の松山英樹に続けるか

連日のアンダーパーとなる「70」にまとめ、通算3アンダー。トップ10圏内で終え、初めてのオリンピックでメダル争いへ十分なチャンスを残して後半戦を迎える。「やっぱり、いかにパターを決めきれるかが最後の勝負になってくる。そのパットを決めきれるようにしていけたら」。東京五輪で銀メダルの稲見萌寧、前週男子で銅メダルの松山英樹に続くメダル獲得へ日本の女王が挑む。(フランス・ギュイヤンクール/亀山泰宏)

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