東京五輪と重なるスロースタート 笹生優花は巻き返し再現へ「アジャストを」
◇パリ五輪 女子 初日(7日)◇ル・ゴルフ・ナショナル(フランス)◇6374yd(パー72)
笹生優花はフィリピン代表として出場した2021年の東京五輪で初日3オーバー47位と出遅れた。日本代表として臨んだ今回は5オーバー46位。「良くないね、オリンピックの初日。まだ2回しか出てないけど…」。再びのスロースターターぶりに苦笑するしかなかった。
前週の男子では最も難しかった18番が女子ではパー5となり、初日の難度は16番目。最難関だった1番パー4は多くの選手が左サイドの池にボールを落とした。笹生も出だしで3Wのティショットが池のふちギリギリまで転がり、2打目は横に打つだけ。ボギー先行からチャンスホールの3番(パー5)で取り返しても、ラフを渡り歩いた7番でダブルボギーを喫した。ティショットを左の斜面まで曲げた8番(パー3)もタフな寄せをグリーンに乗せられず、ボギーが重なった。
フェアウェイキープ率は57.14%(8/14)。警戒していたラフからセカンドを打つケースも多かった分、パーオン率も50%(9/18)と苦しんだ。「ラフに入れたくないからってレイアップばっかりしていたら、ゴルフにはならない。フェアウェイキープができなかった時のリカバリーがうまく行かなかったというのが結果に出てるんじゃないかな」
後半もガードバンカーからの3打目をピタリと寄せた14番(パー5)のバーディ直後に2連続ボギー。丁寧に刻んだティショットから、3打目のウェッジで2.5mに絡めた18番のバーディパットもカップ右に蹴られ、少しだけうつむいた。
1組後ろをプレーする仲良しのセリーヌ・ブティエが地元の大声援を味方にバーディを量産。7アンダー単独首位発進を決めた。「フランス人がフランス人を応援していることに何だか感動しちゃった」。オリンピックならではのムードにテンションは上がっていたという。
3年前は2日目以降に60台をそろえて9位とカムバックして終えた。「あと3日間あるので、どれだけアジャストできるかがキーになる。頑張っていきたい」。このまま終わるような全米女子オープン覇者ではない。(フランス・ギュイヤンクール/亀山泰宏)