「ちょっと、イライラ」 竹田麗央が海外3戦目でぶつかった壁
◇女子メジャー第4戦◇アムンディ エビアン選手権 3日目(13日)◇エビアンリゾートGC(フランス)◇6523yd(パー71)
7番(パー5)で3打目のバンカーショットがグリーンをこぼれると、竹田麗央の表情が少し険しくなった。強みであるはずのパー5でボギー。「ちょっと、イライラというか。あまりチャンスにもつかなかった」と、この日も獲りたいはずのホールでスコアを伸ばせなかった。
日本ツアーで今季3勝を挙げ、現在メルセデスランキングは2位。262.48ydの平均飛距離を武器に、パー5の平均スコアは「4.5738」でツアー1位に立っている。スコアを伸ばしてきたパー5で、今週は第3ラウンドを終えて3バーディ、この日はボギーを2つ叩いた。
7番は第2打を左サイドのバンカーに入れ、そこからグリーンをオーバー。4打目も寄せ切れず、2m弱が残ったパーパットを外した。後半15番は、セカンドショットを大きく左に曲げてこちらも4オン2パット。2オンを狙うか刻むか、決め切れないまま打ったショットがボギーにつながった。
飛距離で引けを取っているわけではない。足りないのは経験値。海外での試合はこれが3戦目、まだ引き出しが追いついていない。今週はとくにフェアウェイもグリーン上も傾斜が強く、平らな場所から打つことがほとんどない。「今日はピンポジションも難しくて。自分が思った球が打てても7番はオーバーした。読みが甘かったです」と悔しがった。
もどかしさが募る中、最終ホールは4つ目のパー5。2打目でグリーン左サイドまで運び、2パットで収めてバーディを奪うと表情が緩んだ。3バーディ、3ボギー「71」とし、通算3アンダー36位で最終日を迎える。
9位に入った「全米女子オープン」で海外でプレーする楽しさを知り、「全米女子プロ」にも出場して32位で終えた。どちらもメジャーのセッティングで戦えることが楽しかったが、今週はそれよりも、自分の持ち味が出し切れない悔しさが上回る。「最後のラウンドなので、しっかり自分のプレーができるように頑張りたい」と、楽しむだけでは納得できない。(フランス・エビアン/谷口愛純)