エビアンなのに「evian」がない お馴染みの水はいずこへ/エビアンってどんなところ
◇女子メジャー第4戦◇アムンディ エビアン選手権 事前(10日)◇エビアンリゾートGC(フランス)◇6523yd(パー71)
「エビアン」と聞いたら、やっぱりお水が入ったあのペットボトルが思い浮かびます。日本ではちょっとだけ高級なミネラルウォーター。大会名になっているんだから会場では飲み放題だろう!と思ったら、ピンクのロゴのペットボトルがどこにもない。
通常、米ツアーの大会には練習場やティイングエリアにペットボトルが大量に入ったクーラーボックスがあるのですが、今週はそれも見当たらない。水分! 水分がほしい! と大会スタッフに聞いてみたら、「ペットボトルは法律で規制されてるのよ~」と、代わりに水筒をいただきました。
「フランスでは、2020年に循環型経済に関する廃棄物対策法が公布されて…」と難しいお話が始まりましたが、要するに「2030年までに、プラスチック製のボトルを50%削減しようね!」という目標を定めた法律(通称AGEC法)があるらしい。プラスチック消費を減らしてリサイクルを進めていこうぜ! というもので、エビアン選手権では昨年からペットボトルの無料配布をストップ。選手、キャディ、メディアやゲストには水筒が配られて、会場内の給水所で水が汲めるようになっています。
給水されるのは、もちろん「evian」。会場近くのレマン湖の水源で採れる水を指し、会場近くには「カシャの泉」という、エビアン水が湧き出るおとぎ話みたいな水汲み場があります。観光客だけでなく、地元の方々が生活水を汲みに集まっていました。キャロウェイは今週、このカシャの泉をモチーフにしたっぽいヘッドカバーを展開。さすが、おフランス。いろいろオシャレです。
ちなみにエビアン水は、病を治す「奇跡の水」として知られているそう。すれ違う地元の人たちが若々しく楽しそうに見えるのは、やっぱりevianのおかげなのでしょうか。(フランス・エビアン/谷口愛純)