パリ五輪よりも… 畑岡奈紗はメジャー14戦ぶり予選落ち「この結果は想像してなかった」
◇女子メジャー第3戦◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 2日目(21日)◇サハリーCC(ワシントン州)◇6731yd(パー72)
後半16番、左手前ピンのさらに手前、狭いエリアへ果敢に打って作った左1.2mのチャンス。畑岡奈紗のバーディパットはカップの横を抜けた。
「16番を決めていればというところはあったんですけど…」。その時点でコース内に表示のなかったカットラインに1打及ばない通算6オーバー。パー5の18番を残す中、17番(パー3)は池を越えた場所に切られたピンを攻め、ボールは手前の傾斜から池に転がり落ちた。
「最初は7番(アイアン)で考えていたんですけど、先に打った2人が8番で奥まで行っていた。8番でも届くかなと思って、ピンの方には向かっていっていたんですけど、縦距離が合わなかったですね」。16番を決めきれなかったゆえの積極策はダブルボギーとなった。
「77」をたたいた初日107位の出遅れが響く形で、メジャーでは2021年の全米女子プロ以来14試合ぶりに予選落ちを喫した。「正直、こういう結果になるのは想像していなかった。なかなか思い切ったゴルフができず、本当に残念」と唇をかむ。
4月「シェブロン選手権」は13位。ここ1カ月ほどは首の痛みに悩まされたこともあり、3週前の「全米女子オープン」44位だった。昨年は2大会で最終日最終組を経験したメジャーで不完全燃焼が続いている。
今大会終了後の世界ランキングをもとに決まる8月「パリ五輪」日本代表は2枠が濃厚の中、ランク3番手にいる。代表圏外で迎えた“ラストマッチ”は思わぬ形で幕を閉じた。悲願のメジャー優勝の過程で、結果としてついてくるものと話していた2大会連続の日の丸。「オリンピック以上に、メジャーを4日間戦いきれなかった悔しさの方が大きいか?」との問いかけに「そうですね」とうなずき、感情を押し殺した。(ワシントン州サマミッシュ/亀山泰宏)