初日が23歳バースデー 笹生優花は11年ぶりメジャー連勝へ「いつも通りですけど…」
◇女子メジャー第3戦◇KPMG全米女子プロゴルフ選手権 事前(18日)◇サハリーCC(ワシントン州)◇6731yd(パー72)
2021年の「全米女子オープン」で朴仁妃(韓国)の最年少優勝(19歳11カ月17日)に並び、3週前には史上最年少で大会2勝目を飾った笹生優花。その韓国のレジェンドが2013年の「クラフトナビスコ選手権」「ウェグマンズLPGA選手権」「全米女子オープン」で3連勝して以来のメジャー連勝が懸かる今大会の初日(20日)に23歳の誕生日を迎える。
全米女子で快挙を成し遂げ、翌週の「ショップライトクラシック」は予選落ち。メジャー直前をオープンウィークにする恒例の調整に充てた前週は「(1日)8~10時間は寝たかな」と回復にも努めてきた。「それくらい寝ないと、たぶんリカバリーできない。(全米女子)メジャーっていうのもありますけど、ゴルフ場がゴルフ場だったので、疲れが出やすいんじゃないかな。ショップライトも出ましたし…」。ハードセッティングだったランカスターCCで繰り広げた激闘の疲れも癒えてスイッチを入れ直す。
メジャー2勝を積み重ねても、次の1勝への意欲は変わらない。「それは子どもの時からあるので」。幼少期より、本気で世界の頂点を目指してきた自負があるから自然体を貫ける。緩むつもりもない。拠点のテキサス州ダラスでも、ことさらに優勝を祝うことはなかったそうだ。「お祝いとか、別にいいかな。すごくうれしいですけど、シーズン中ですし、まだまだ試合も続きますし…。なんか“おしまい”みたいな感じが好きじゃない」
現地入りしていた前週末は男子の「全米オープン」もテレビ観戦。憧れのロリー・マキロイ(北アイルランド)が優勝目前から敗れる姿に、改めて勝つことの難しさを感じ取った。10歳で出場したジュニアの世界最高峰大会「US(全米)キッズ」で上位に入り、1日だけプレーができたノースカロライナ州パインハースト No.2。「難しかったこと以外、全く覚えてないです。やっぱり全部が全部、まとまっていなければ難しい」と言った。
総合力を求められるのは今週も同様。「いつも通りになっちゃいますけど…」と自分で言ってから、「やることにしっかり集中して、予選通過できるように頑張りたい」。不変のスタンスで虎視眈々とチャンスをうかがっていく。(ワシントン州サマミッシュ/亀山泰宏)