「自分の中では一番」の全米女子OP 西郷真央は米ツアールーキーとして初挑戦
◇女子メジャー第2戦◇全米女子オープン presented by アライ 事前(29日)◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇6583yd(パー70)
西郷真央にとっても、ゴルファーとしての夢のひとつはメジャー制覇にある。「その中でも全米女子オープンが一番、自分の中では大きい」。“世界一”を決める大会への出場はことしで3年連続3回目。いずれも4日間を戦った過去2回(2022年44位、23年33位)を経て、今大会のコースは「今までで一番難しく感じている」と語る。
9年ぶりにゲームをホストしたランカスターCCは各ホール、高低差がたっぷりある。加えて、「一番の難しさはグリーンの傾斜が全体的にキツイ」ことだと事前の練習ラウンドを通じて実感した。「すごく大きいマウンドがあったり、そのマウンドを(パットで)経由させなきゃいけなかったり。読みを間違えたらグリーンを出てしまうこともある」。重めのラフからのショットで、のせる場所を間違えれば、ひとたびピンチになり得る。
2週前にニュージャージー州での連戦を終え、前週のオープンウィークを同じペンシルベニア州のフィラデルフィア近郊で過ごした。「先週は結構、状態も調子も良かったんですけど…」とコース入りして首をかしげるのも、「今週のコースのアップダウンなどで、ちょっとしたアライメントがズレたりしている」のが理由にありそう。
イン9ホールを回った後の開幕前日のドライビングレンジでも、スマホで映像を何度も確認しながらスイングを繰り返した。「微調整をして、あした以降どうなるか。ノーマルでスイングできることが一番良い。考えることを増やさないように心がけたい」と雑念を取り去るのに必死な様子があった。
ことしの大一番は、米ツアーのメンバーとして迎えるという点で、昨年までの2大会と異なる。「まだ“ぺーぺー”ではあるんですけど、今まで回った中だったら一番難しく感じる。距離もやっぱり長い」と思えるのも新天地で充実した毎日を積み重ねてきたからこそ。「あまり変に考えず、いつも通りの試合をやるような気持ちで。空回りせずに自分のやることに集中して丁寧にやっていきたい」。タフなコースとの向き合い方もしっかり学んできた。(ペンシルベニア州ランカスター/桂川洋一)