手首の痛みに「試合できないかな?」 西郷真央は「71」で踏ん張り週末へ
◇JMイーグルLA選手権 presented by プラストプロ 2日目(26日)◇ウィルシャーCC (カリフォルニア州)◇6258yd(パー71)
午前組トップスタートの西郷真央は3バーディ、3ボギーの「71」で回り、通算イーブンパーのまま予選通過を確実にした。3月「ファーヒルズ朴セリ選手権」以来、3試合ぶりとなる週末の争いに臨む。
イーブンパー37位で迎えた第2ラウンドを前に、西郷の頭には棄権の2文字がよぎっていた。「朝からちょっと手首が痛くて。『試合できないかな』とも思った」。前半の序盤は青色のテーピングを貼った右手を気にしながらのプレーが続いた。「もともと右の手首が弱くて。昨日のラウンド中にちょっと痛めたかな? というのが今朝の練習場で悪化した」という。
初日15番(パー5)の2打目地点はギャラリーが横切るウォーキングエリアで、地面が硬かった。「そこで結構クラブを刺してしまって。その痛みが今朝になっても取れなかった」。シーズンはまだ序盤。長引く大けがになることだけは、避けなければいけない。
途中棄権するかの判断は悩ましかった。「決まりはしなかったけどパッティングも良い転がりで、良いスピード感で打てていることが増えていた。こういう感覚は試合で重ねていかないと続けられない。休むのがもったいない」。プレー続行を選んだ。
痛み止めを飲んで臨んではいたが、悪化の不安が常につきまとう。ボールの置く位置を変えるなど、「痛くないような打ち方をずっとするように」試行錯誤を続けた。飛ばしたいときはボールを普段よりも少し内側に入れてロフトを立ててみたり、番手を変えてみたり。「負担なく飛ばせるように工夫をしながら距離感が少しずつ合ってきて。臨機応変にできたのは良かった」と振り返る。
グリーン手前のバンカーに入れた前半18番では、痛みを恐れて1打で出せずにボギー。体の状態がスコアメークに影響したことは確かだが、後半4番(パー3)では2m弱のバーディチャンスを外すなど取りこぼしもあった。「スコアを見ると本当にもったいなかった」と反省する一方で、「昨日よりは“ポアナのグリーン”を感じられた。明らかに色が違うところがあって。これは“気まぐれ”だなと」とクセの強いグリーンを把握しつつある。
今季5試合の最高位は「ブルーベイLPGA」での12位。ベスト更新へチャージをかけたいムービングデーに向けて、まずは回復を急ぐ。(カリフォルニア州ロサンゼルス/石井操)