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キャディはボランティア 馬場咲希が歩みだした米下部ツアーの“リアル”

2022年「全米女子アマ」覇者の馬場咲希が、ツアールーキーとしての第一歩を踏み出した。米女子下部エプソンツアーの開幕戦「フロリダナチュラルチャリティクラシック」に出場。3日間54ホールの戦いを通算3アンダーの14位とまずまずの結果で終えたが、「悔しいです!今回はミスが多かったので、ミスを減らせるように練習を頑張ります」と貪欲に話した。

下部ツアーの転戦は過酷だ。プレーするコースが初めて訪れる街にあるケースが珍しくない。練習場のボールは契約メーカーではないブランド1種類のみ。選手と観客を区切るギャラリーロープも、ある場所の方が少ないくらいだろう。宿泊先についても、ツアーが提供するハウジングサービスで“ホームステイ”となることもある。

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開幕戦の優勝賞金は3万7500ドル(約553万円)だった。レギュラーツアーに比べて小規模であることを考えると、専属キャディを雇うことも現実的とはいえない。この試合ではキャディを引き受けてくれたボランティア(そんな人がいることを初めて知った…)にバッグを預けていたが、今後はセルフプレーで戦う試合が出てくる可能性もありそうだ。

それでも、芝の上から打てる練習環境があり、最高峰の舞台へとつながる試合を戦うことができるのも事実。「最終戦に向けてランキングを上げること、そしてLPGA(レギュラー)に上がることを一番の目標としているので、それに向かって1試合1試合、頑張っていこうと思っています」と目を輝かせる。

今月3日の渡米直前に高校を卒業した18歳。日本では自動車学校に通い、運転免許センターでの試験が残っているとか。フロリダでの3連戦後にいったん帰国し、ビザ取得の手続きなどを経て再渡米を予定している。翌年レギュラーの通年出場権を得られるポイントランク上位10人(以降の上位5人に限定的な出場権)を目指す戦いは始まったばかりだ。

英語もままならず、知り合いもほとんどいない未知の世界に気後れはない。試合を経るごとにコミュニケーションの幅を広げ、友人を増やし、ゴルフもたくましくなっていくはず。それこそが米国での挑戦を決めた理由でもある。1年後の馬場咲希が、今から楽しみで仕方ない。(JJ田辺カメラマン)

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