畑岡奈紗はパットで急ブレーキ「この悔しさは勝つことでしか晴らせない」
◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 最終日(5日)◇太平洋クラブ美野里コース(茨城県)◇6598yd(パー72)◇晴れ(観衆3528人)
首位タイから地元茨城で今季初優勝を狙った畑岡奈紗は、まさかのオーバーパー「74」と失速して通算18アンダー8位で終えた。
ここまで3日間で23個を量産していたバーディラッシュがピタリと止まった。前半4番でボギーが先行。1Wショットを右の林に打ち込み、セカンドは横に出すだけ。早々にボギーを覚悟する状況から3打目のアイアンをピン奥5mに絡めてピンチを切り抜ける可能性を作っただけに、わすかに左を抜けたパッティングのダメージを感じた。
「あそこをしのげていれば、それ以降の流れも良かったかなと思う。特に優勝争いをしている時は、ああいった一打で流れを持っていかれてしまう」。6番でも左ピンの狭いサイドを攻め込みながら、決めきれずにパー。9番(パー5)も右サイドの池に近い最短ルートを通す果敢な2打目でチャンスメークにつなげたが、グリーン上で仕留めきれなかった。
同じ最終組の稲見萌寧と桑木志帆が火花を散らす優勝争いから徐々に後退。17番(パー5)でようやく最初のバーディを奪っても、すでに背中は遠かった。打てども、打てども入らず、合計32パット。最終18番もわずかに右へ外れ、思わず苦笑いが漏れた。「(一日を通して)うまく打ち出せていなかったですね。ちょっとスピードも合っていなかったと思いますし、目線とか、そういったものがちょっとずれていたのかな」と首をひねる。
「久しぶりに日本に帰ってきて、たくさんのギャラリーの前でプレーできてうれしかったですし、久しぶりの優勝争いで楽しめたかなと思います」と言った表情にも、悔しさがありあり。次戦「アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン」は出場しないため、今季タイトルのチャンスは最終戦「CMEグループ ツアー選手権」(16日~/フロリダ州ティブロンGC ゴールド・コース)を残すのみとなった。
「やっぱりこういった負けを今後に生かしていかないと。勝つことでしか、この悔しさは晴らせないと思うので、しっかり頑張りたい」。勝てば年間女王となるラストゲームに全てをぶつける。(茨城県小美玉市/亀山泰宏)