3戦連続通過も「レベルを上げないと」 渋野日向子は日本で2週間のオフへ
◇米国女子◇クローガー・クイーンシティ選手権 最終日(10日)◇ケンウッドCC(オハイオ州)◇6515yd(パー72)
渋野日向子は2バーディ、3ボギーの「73」で回り、スコアを1つ落として通算4アンダー36位で終えた。シード争いも予断を許さない年間ポイントレースのためにも上位で終えたかっただけに、「昨日より体が少し動いていないかなというのが多かった。先週の最後もひどかった。同じようなことを、またやってしまった」と残念がった。
終盤ボギーをたたいた16番はティショットを右に曲げ、次の17番は左ラフへ。カナダから続いた3連戦。体力的にも精神的にも、疲労があったのかもしれないと振り返る。「きょうは攻めないといけないのは分かっていたけど、なかなか攻めきれず。すごく悔しいです」。パッティングの感触自体は悪くなかったものの、チャンスを決めきれなかった一日にため息をつく。
前日は内容面でも満足度の高い「68」だった。一週間をトータルで振り返れば「良かったところもある」と前を向けそうで、「難しいコンディションでスコアを作るというのはなかなか過酷ではあるけど、もう少しできたんじゃないかなとは自分でも思う」。すぐにもどかしさが顔をのぞかせる。
8月「AIG女子オープン(全英女子)」で予選落ちを喫した時には「もう少しできるっていう“過大評価”はしていた」とショックもにじんだ。その後の3試合は全て4日間を戦い抜いたことにうなずきながら、やっぱり悔しさが湧き上がってきた。「(予選を)通ってはいるけど、結果を出せていないのはもどかしい。これが自分の実力とは思うけど、もう一段階、二段階と自分のレベルを上げないと戦っていけるところじゃない」
次戦となる29日開幕「ウォルマート NW アーカンソー選手権」(アーカンソー州ピナクルCC)を前に日本へ一時帰国する。「全てにおいて、まだまだレベルが違いすぎる。(他選手に)あれだけ距離を置いていかれると、コースが違うように感じる。すぐに10yd飛ばせるようになるわけではないから地道に体を作ったり、試合も続くので体調に気を付けながら。ゴルフの内容に1個ずつ向き合っていきたい」。次々と痛感する課題にも打ちのめされてはいない。清々しく話し、サインを待つファンのもとへ向かった。(オハイオ州シンシナティ/石井操)