上がり3ホールに“ご褒美” 勝みなみはイーグル→バーディで一変
◇海外女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 初日(10日)◇ウォルトンヒースGC (イングランド)◇6881yd(パー72)
耐えていれば、いいことがある――。自らにそう言い聞かせて我慢のゴルフを続けていた勝みなみの願いは現実になった。
1オーバーで迎えた後半16番は、ほとんどの選手が2オンを狙えるパー5。初日のドライビングディスタンス6位(279.5yd)につけるパワーをもってすれば、セカンドは7Iで良かった。残り183ydほどのショットは「厚めに入ったかな」という当たりながら、ピンそば4mについた。ラインにとらわれすぎず、「とりあえず届かせよう」と打ったパットがカップイン。イーグルを奪うと、続く17番(パー3)でも8Iの薄い当たりが手前から転がって6mについたチャンスを逃さなかった。
最終18番ではティショットを右に曲げた。入った場所によってはアンプレヤブルもあり得るヘザーも生えているだけに一瞬肝を冷やしたが、「ギリギリ打てました。打った瞬間に手からクラブが離れるんじゃないかってくらい下がすごかったですけど…」。何とかグリーンを捉えて2パットのパーで締めくくった。
「ちょっとつらいゴルフから、一気に楽しいゴルフに変わった」という上がり3ホール。2アンダー「70」で7位発進に自然と声も弾む。「(気持ちは)ぜんっぜん、違いますね。1日目にアンダーで回るのがすごくうれしい。たぶん、あんまりなかったから…」と笑ったように、今季全てのメジャーに出場してきた中で初日アンダーパーをマークしたのは初めてだ。7位も、本格参戦1年目の米ツアー14戦目(5月の国別対抗戦は除く)で最高のスタートとなった。
アライメントの再確認をポイントに挙げつつ、「あとは完ぺきなんじゃないかってくらいフィーリングもいい。ラッキーもありながらですけど、上だけを見て頑張ろうって」。気持ち良く、午前組でのプレーとなる2日目の朝を迎える。(イングランド・サリー/亀山泰宏)