帰国した日に滑り込み連絡 西郷真央は「迷わず」欧州へ“とんぼ返り”
◇海外女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 事前(9日)◇ウォルトンヒースGC (イングランド)◇6881yd(パー72)
西郷真央が今大会の滑り込み出場について連絡を受けたのは、2週前の「アムンディ エビアン選手権」から、まさに帰国した日だったという。“もう少し早く言ってくれれば…”なんて恨み節をこぼしたくなるようなタイミングでも、本人はいたって前向き。「(出場は)迷わず。ずっと出たかったので、うれしかった」。慌ただしくても、喜びしかなかった。
1日(火)に到着した日本から5日(土)に飛び立つまでの時間も無駄にしなかった。エビアンで中途半端な距離のウェッジゲームに苦しんだ経験を踏まえ、タイトリスト ボーケイSM9を50度から48度にチェンジ。アイアンより上の番手の飛距離が伸びてきたことで、ウェッジで打てる距離との差が広がっていたためだ。さらに58度をローバウンスに替え、4UTもロフトを1度立てた。
2年連続の出場でも、リンクスのミュアフィールド開催だった前年とはコースも大きく異なる。フェアウェイも順目と逆目がきれいに分かれていて、ボールがよく転がってくれる順目のサイドにはバンカーのわなが仕掛けられていることも。まずはティショットの精度をポイントに挙げる。
直近のエビアン選手権は、前年優勝争いを演じたコースで予選落ちを喫した。今になって振り返ってみれば、よりタフなコンディションでの戦いだったが「昨年結果が出た試合ということもあって、自分で(ラウンド中に)昨年のプレーとの比較をしてしまった部分があって…」。悔しさを糧に、マインドセットも原点に立ち返る。「結果を求めていった時に結果を出せないなと改めて感じる。いま自分ができることにフォーカスして、楽しむっていうことを忘れないのが大事なのかな」。少しだけ、肩の力を抜いて臨む。(イングランド・サリー/亀山泰宏)