5つのパー5で“－1”の不発 畑岡奈紗「勇気を持ってやるだけ」

◇米国女子◇マイヤーLPGAクラシック for Simply Give 初日（15日）◇ブライズフィールドCC（ミシガン州）◇6556yd（パー72）

どんよりした雨雲があっという間に上空を横切った早朝、畑岡奈紗は出だしからピンチに見舞われた。10番（パー5）のティショットが大きく右へ。大木にふさがれたフェアウェイ方向へのリカバリーを諦め、右隣の9番ホールへいったん迂回するルートを選択したが、ガードバンカーからの4打目を寄せ切れずにボギー発進となった。

このホールを含めて5つのパー5は距離もそれほど長くはなく、例年伸ばし合いが展開されるコース。18番では1Wショットが右サイドのバンカー手前、左下がりの厄介なライのラフに止まった。ウェッジのフルショットを残すレイアップも選択肢に考えられる中、UTで花道の手前まで突っ込む積極策。果敢なセカンドを成功させた直後、3打目のアプローチをミスしてパーにとどまり「難しいライからのジャッジができていながら、ああいうチャンスをものにできない。このコースはパー5で獲っていかないと流れに乗りにくい」と悔しがった。

パー5で1アンダーにとどまった初日、トータルのスコアも1アンダーで53位。パー5で4バーディを奪うなど、4アンダー10位で滑り出した同組のミンジー・リー（オーストラリア）とは対照的なスタートにフラストレーションも募る。

今週から合流した黒宮幹仁コーチと修正ポイントを洗い出したパッティングは「自分の感覚的には大きく変わっているので、（あとは）それを勇気を持ってコース上でやるだけ。前のやつ（癖）と闘っている感じですね」。次週以降に続くメジャーを見据えたトライに迷いはない。「やっぱり、いま取り組んでいることを（コース上で）やれてこないと、なかなかメジャーの勝ちにはつながらない」と言った。

バーディパットをオーバーさせ、微妙な距離の返しを残すシーンも散見された。「距離感がイマイチつかめていないなというのはありますけど、でも、やっぱり打っていかないと入らないので。ポアナ（混じり）ですし、強めに（打って）、普段より薄く読む感じで」。自らに言い聞かせるように話して巻き返しを誓った。（ミシガン州ベルモント／亀山泰宏）