振り返る序盤戦 勝みなみ「もうちょっとできた」悔しさと、ある手応え
◇米国女子◇コグニザント ファウンダーズカップ 2日目(12日)◇アッパーモントクレアCC (ニュージャージー州)◇6656yd(パー71)
カットライン上で迎えた最終9番。スコアを伸ばしたいパー5で、勝みなみの深い右ラフからの2打目はフェアウェイを斜めに横断した。行きついたのは荒れ地のようなライで、ボールのそばには木の根っこ。3打目はあえなくガードバンカーにつかまり、痛恨のボギーフィニッシュで「74」、通算2オーバーに後退した。
初日の45位から順位を下げ、カットラインに1打足りない結果にため息を漏らす。「割と良い感じで打てたショットもあったので、そこは自信を持っていいのかなと思うんですけど、やっぱり予選を通りたかった」と一時帰国を控えた最後のゲームを悔しがった。
昨年末の最終予選会を通過して臨んだルーキーイヤー。今大会終了後に、ここまでの成績をもとに第1回のリシャッフル(出場優先順位の入れ替え)が行われる。今週を前に5試合の出場で年間ポイントレースは69位。80位以内をキープすることで出場カテゴリーを上げ、中盤戦の多くの試合でプレーできる。
参戦から2カ月に満たない時間を振り返り、勝は「もうちょっとできたんじゃないかな、っていうのはありますね」と明かした。4月初旬「DIOインプラントLAオープン」で7位に入ったが、今回を含め3試合で予選落ちもした。
新人は常連選手とは違い、プレーする時間帯が早朝や日没間際になることが多い。午前と午後でコンディションが大きく違うケースもあり、「調整はすごく難しい。芝も違うので、ラインの読みなども難しくて、まだ本当に練習不足だなと感じます」と現状を受け入れた。
「でも、(序盤戦は)ショットの調子もそんなに良くなかった。“噛み合い”の部分も。シーズンは長いですし、そういう時もあると思う。また与えられた試合で頑張れればいい」。学ぶべきことがまだたくさんあるからこそ、前も向ける。「流れや噛み合いを自分でどうにかするのは難しい。感覚の調整は(自分なりには)できますけど、感覚が合ったとしても、結果に繋がるかはわからない。コースへの慣れ、積み重ね、気持ちの部分もある。ラウンドを重ねて自信をつけていくのがベストだと思います」と表情は明るい。
いま経験が欠かせないのは、なにもゴルフ場の中に限ったことではない。母・久美さんとの旅の食事は自炊が中心だが、外食も苦にならない。今週立ち寄った、全米にあるベーカリーショップ、メキシカンのファストフードチェーンの味にも満足。「ご飯と睡眠は全然、大丈夫。暮らしていけそうです(笑)」。また元気よく、海を渡ってこられるはず。(ニュージャージー州クリフトン/桂川洋一)