2023年 ファウンダーズカップ

畑岡奈紗は6年ぶり5連戦 過酷だったルーキーイヤーの記憶

2023/05/11 07:31
畑岡奈紗は5週連戦となる

◇米国女子◇コグニザント ファウンダーズカップ 事前情報(10日)◇アッパーモントクレアCC (ニュージャージー州)◇6656yd(パー71)

「ハイ、疲れてます」。畑岡奈紗は正直に笑った。前週の国別対抗戦「インターナショナルクラウン」をカリフォルニア州でプレーして、大陸を大移動したのは日曜日(7日)。ニュージャージー州での試合は、5週連続での出場大会になった。

長いシーズンを戦うにあたって、畑岡自身は「基本は3(週連続)がマックスかなと決めている」。4連戦をこなす年もあったが、5連戦以上となるとルーキーイヤーの2017年以来。当時はなんと5月の「キングスミル選手権」から8連戦に挑戦した。

開幕前日は9ホールのプロアマ戦

ツアーに定着しようと懸命に試合に出続け、8週の内には自動車で12時間かけて次の会場に移動した試合もあった。「その間に全米女子オープンの予選もやってますからね。 1日36ホールを回り切りました。(通過の望みが薄ければ)途中でやめてもいいのに、(最後まで)やっちゃった」というおまけ付きだった。

過酷なスケジュールに没頭したその頃は、思うような結果も出ていなかった。8試合のうち予選落ちが6回、棄権が1回。唯一予選を通った「LPGAボルヴィック選手権」も56位と振るわず…。土日がオフになる週ばかりで「休憩はできていました(笑)」と振り返る。

ショットを入念に調整

6年後の今はそうはいかない。今季はいまだ予選落ちがなく、日曜日にプレーしなかったのは決勝トーナメント進出を逃した前週の対抗戦だけ。移動翌日の8日(月)には日本にいる黒宮幹仁コーチとオンラインでのスイングチェックにも精を出した。フィジカル面は「スイングでボールを捕まえようと手を返す(悪い)癖がある。それで右の肩甲骨辺りが伸ばされて張ってしまう」と万全とは言えず、連戦に帯同してくれているトレーナーの存在が心強い。

連戦の最後は前年6位に入った大会。「体力勝負。どれだけ頭を使えるか。目標はそれ(昨年)以上の成績を残すことですけど、まずは予選通過を頑張ります。」と、丁寧なプレーを心がける。「去年は感触は悪かったけれど、ショットがそれなりについてくれた印象がある」。コンディション不良でも上位で争える力はここでも証明済みだ。(ニュージャージー州クリフトン/桂川洋一)

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