出だしトリで終戦 畑岡奈紗が目指す「もうひとつ上」
◇米国女子◇CMEグループ ツアー選手権 最終日(20日)◇ティブロンGC ゴールドコース(フロリダ州)◇6556yd(パー72)
米ツアー6年目のシーズンは、悔しさいっぱいの「80」で幕を閉じた。畑岡奈紗は「自分の悪いところが出てしまった」と唇をかんだ。
スタートの1番で大きくつまずいた。パー5ながら少なからず苦手意識を抱くティショットでフェアウェイを捉えたが、レイアップしようとしたセカンドが右のハザードに消えた。左サイドの池が気になるホールで「あっち(右)側のミスはあまり想像していなかった」。ドロップして打った4打目も奥に外し、カラーに乗せるまでさらに2打を要してトリプルボギーをたたいた。
持ち前のアイアンショットで獲り返していこうにも、強風が吹き荒れる中でのチャンスメークは至難の業。ショット、パットと納得のプレーが噛み合ったのは、唯一のバーディを奪った3番が最初で最後となった。
今季は新たに黒宮幹仁コーチを迎え、クラブセッティングを大幅に見直すなど貪欲なトライを続けてきた。4月「DIOインプラントLAオープン」を制して早々に優勝を飾ったのち、2勝目が遠かった。
「なかなか思うようにいかないことの方が多かったですけど、最後までやり抜けたとは思います。今まで考えもしなかったマネジメントだったり、クラブの進歩も生かしながら、自分の技術も高めていけたら」と話し、進むべき方向に迷いはない様子。オフの間も取り組みを継続する。
ここまで米ツアーで優勝を逃したシーズンはルーキーだった2017年とコロナ禍で試合数が減少した20年だけ。世界ランキングも安定してトップ10前後をキープしている。「でも、自分が目指しているのは、もうひとつ上の部分。来年はそこを目指せたら」ときっぱり。日本のエースとして、さらなる強さを追い求める。(フロリダ州ネープルズ/亀山泰宏)