迷って開けたおみくじは“大大吉” 永井花奈「65」の猛チャージで単独2位
◇日米女子ツアー共催◇TOTOジャパンクラシック 最終日(6日)◇瀬田ゴルフコース 北コース(滋賀県)◇6616yd(パー72)
大事な場面が控える直前、偶然にも“おみくじ”を見つけてしまった時はどうするべきか。いい結果であればすんなりと受け入れられるが、悪かった時は動揺が生まれるかもしれない。そんな迷いはありつつ、永井花奈は「見る」という選択肢を選んだ。
13番(パー5)でこの日5つ目のバーディを獲り、終盤に向けて勢いは増していた。迎えた14番でピン横5mのバーディパットを打つ前、何気なく飲んでいたペットボトルのラベルに視線を落とすと「“おみくじ付き”って書いてあって。初日も同じレモネードを買って飲んでいたけど、あるのを知らなくて。開けるか開けないか迷ったんですけど、気になって見てみたら“大大吉”って」。
バーディパットはきれいにカップに向かい、「入ったのを見て、きょうは大大吉だなって。これがあるから、きょうは大丈夫」と思えた。その後も2つのバーディを重ね、最終的に8バーディ、1ボギーの「65」でプレー。通算16アンダーの単独2位で終えた。「予想の2倍を超える結果でした。もう一個“大”がついていたら、もうちょっと行けたかな」と笑って振り返った。
海外勢が上位の戦況をなんとなく把握はしていた。「(リーダーボードで出る)トータルのスコアが2桁になると文字が小さくなって見えなくて。ちょっと差があるなというのは分かったままラウンドしていました」。最終18番で、1mのバーディパットを入れれば2位になることを確認して沈めた。
優勝スコアには4打届かず、米ツアーメンバーのジェマ・ドライバーグ(スコットランド)にタイトルを取られたが、「初日から日本勢が上位で、日本勢のレベルが高くなっている実感はある。海外の選手は日本に慣れていないのに、一日一日対応してスコアを出してくるのはすごいなと思いました」。シーズン最終盤に向け、2017年「樋口久子 三菱電機レディス」以来の優勝へ期待の高まる締めくくりとなった。(滋賀県大津市/石井操)