2022年 全米女子オープン

ド緊張の“全米前哨戦” 畑岡奈紗はソレンスタムと初ラウンドからメジャー初Vへ

2022/06/01 07:50
悲願のメジャータイトルへ。前週はド緊張の1日があったとか

◇海外女子メジャー◇全米女子オープン presented by プロメディカ 事前(31日)◇パインニードルズ・ロッジ&GC(ノースカロライナ州)◇6638yd(パー71)

前週、フロリダ州のレイクノナG&CCで調整していた畑岡奈紗は試合がないオープンウィークのはずなのに緊張していた。きっかけはホームコースが同じアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)から届いたラウンドの誘い。初めて一緒に回る貴重な機会を前に「3日くらい、どういうことを聞こうか考えてました」というのも真面目な23歳らしい。

慣れ親しんだコースでのラウンドは一気に真剣モードへ。「全米女子オープンの前に試合をやってきたみたいな感じですね」と笑うが、この大会3勝を含めメジャー通算10勝の51歳に用意してきた質問をぶつけた。「メジャーに臨むうえで何かを変えていましたか?」。悲願のメジャータイトルへヒントを求める問いにレジェンドの答えは「No」だった。

2008年以来のメジャー出場。51歳でも飛ばします

「『普通の試合と準備は変わらない、最後はメンタルだね』って。それだけの準備をしてきたというのを自信にしてやっていたのかな」。開幕を2日後に控えたこの日も練習ラウンドで同組になり「推薦でもなんでもなく、去年シニア(全米シニア女子オープン)で勝って(資格を得て)出てきている。飛距離も、たぶん当たったら10ydくらいしか変わらないですからね」と敬意を表した。

練習ラウンドではショートゲームの確認に時間を割いた

このパインニードルズ・ロッジ&GCでも優勝しているソレンスタムの言葉に背中を押され、いつも通りの丁寧な準備でティオフに備える。ショートゲームコーチのガレス・ラフルースキ氏を伴ってのラウンドでは、厄介なグリーン周りからの寄せをシチュエーションごとに相談。当地で開催された過去3大会ともバッグを担いでいる(ジュリ・インクスターで2度、ブリタニー・リンシコムで1度)グレッグ・ジョンストン・キャディの経験値に全幅の信頼を置くスタンスも不変だ。

ショットは調整途上でも「全部が全部100の状態で迎えられるときは少ない」と泰然

昨年大会は笹生優花とのプレーオフに敗れた。メジャーでのプレーオフ惜敗は2018年「KPMG全米女子プロ」に続く2度目。「あと1打、何が足りないのかっていうのを(継続して)やっているので、そのきっかけで何かを見つけられたら」。求める“何か”は積み重ねた準備の先にあると信じて開幕を待つ。(ノースカロライナ州サザンパインズ/亀山泰宏)

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