史上8人目の連覇へ挑戦 笹生優花「ただ楽しみたい」
◇海外女子メジャー◇全米女子オープン presented by プロメディカ 事前(31日)◇パインニードルズ・ロッジ&GC(ノースカロライナ州)◇6638yd(パー71)
全米女子オープン優勝者に贈られるメダルは「ミッキー・ライト・メダル」と呼ばれる。ベッツィ・ロールズと並ぶ大会最多4勝を挙げた伝説的ゴルファーの名を冠しているのは、4勝のうちに過去7人しかいない連覇が含まれていることに敬意を表したものだとされる。
2001年に当地でカリー・ウェブ(オーストラリア)が成し遂げたのが最後となっている快挙に挑む笹生優花。ディフェンディングチャンピオンとして公式会見に臨み「ただ、楽しみたい」と自然体を強調した。ウェブの前にはアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)も、このパインニードルズ・ロッジ&GCで連覇を達成。「アニカやウェブはレジェンド。私もベストを尽くしますけど、自分と比較したりすることはありません」と冷静に話した。
前週土曜の会場入り前にも、合計4日間コースに来て事前ラウンドを行うなど入念な調整を重ねてきた。勝つためには「全部が良くないといけない」大舞台。ティショットでは、やはり憧れのロリー・マキロイ(北アイルランド)からインスピレーションを得ているという。「(マキロイは)ドライバーでフェードを打ったり、より安定したショットを打とうとしている。飛距離と同じくらい安定感も必要。最近も学ぶことが多い」
特に警戒するグリーン周りでは、初めてUTを使った寄せにもトライしている。「(ウェッジの)アプローチだけじゃ寄らないホールがある。1個の(種類の)ショットじゃ、ダメなんで。バリエーションを持っておかないといけない」と引き出しを増やして臨む構えだ。
コース内はもちろん、最寄りのローリー・ダーラム国際空港などにも笹生の写真が登場する一週間。「少し照れくさい」と言いつつ「人生を変えるような、そして一生に一度の経験だから」。特別なゲームの一瞬一瞬をかみしめながら戦う。(ノースカロライナ州サザンパインズ/亀山泰宏)