「全力ぶつけてこい」 西郷真央は師匠ジャンボの言葉を胸に初メジャーへ
◇海外女子メジャー◇全米女子オープン presented by プロメディカ 事前(30日)◇パインニードルズ・ロッジ&GC(ノースカロライナ州)◇6638yd(パー71)
前週、西郷真央は初メジャーを前に男子プロ尾崎将司の“ジャンボ邸”で練習を行っていた。「学べることは絶対にたくさんあるだろうから、しっかり吸収できるように」「いままでやってきたことを全力でぶつけてくるんだぞ」。師匠のシンプルな言葉を胸に刻んで海を渡ってきた。
全米女子オープン最多4度目の開催となる舞台について、「ホントに難しい。頭を使ってプレーしないと、簡単にボギー、ダボが来やすいコース」と分析。傾斜の強いグリーンは開幕3日前でも徐々に硬くなってきており、砲台状になっているホールが少なくない。外せば繊細な寄せを求められる中、海外ならではの苦労もある。
「日本のコースメモだったら、何ヤードのところに傾斜があるとか(見ただけで)分かる。今週は自分で(調べて)書き込まないといけない」。情報を集め、ピンチをしのぐ手札をそろえておけるかがポイントとみる。
準備期間の過ごし方は落ち着いている。会場入りした前日29日は18ホールのラウンド。この日は折り返しの8番まで回って練習を挟み、さらに歩いてコースチェックを行う予定だった。ショットの練習が長引くと、柔軟にスケジュールを調整。コースの下見は帯同キャディに任せ、その分の時間をアプローチとパターの調整に割いた。
3週後のメジャー「KPMG全米女子プロゴルフ選手権」(メリーランド州コングレッショナルCC)に出場するため、大会後も米国に残って調整を続ける。「移動が多いよりは、体の負担も考えて、そのままいた方がいいのかな、と。自分が国内でやってきたことが、どれだけ通用するか。間違いなく言えるのは、難しいセッティングでやった方が技術自体は向上できる」
国内ツアーでは開幕戦で悲願の初優勝をあげるなど5勝とブレークを果たした今シーズン。まだ見ぬ世界へ、覚悟を決めて挑んでいく。(ノースカロライナ州サザンパインズ/亀山泰宏)