「はるかかなたに飛んでいった」渋野日向子は想定外の一打から一変/米女子Qシリーズ初日
◇米国女子◇Qシリーズ 初日(2日)◇マグノリアグローブ(アラバマ州)◇クロッシングズコース6664yd(パー72)、フォールズコース6643yd(パー71)
出だし1番でチャンスに絡め、4番でも残り108ydから9Iで1mほどに絡めるスーパーショットを披露して2バーディを先行させた渋野日向子。勢い十分の流れは7番で一変した。
フェアウェイからのセカンドは残り165yd。午前7時52分と冷え込む時間帯のスタートだったこともあり、普段はフルショット176、177ydで計算する5UTを握ったが、キャリーでグリーンオーバーしたボールはペナルティエリアまで届いてしまった。「ビックリしました。はるかかなたに飛んでいきましたからね。意外とすでに体が温まっていたのか、でも当たり的には悪かったし…」。ホールアウト後も首をかしげる一打で4オン2パットのダブルボギーとして、一気に貯金を吐き出す形となった。
さらに9番で3パットボギーをたたくと、10番(パー5)、11番(パー3)と立て続けのチャンスを決めきれない。12番では左ラフからの寄せを大きくショートさせた後、段を上る10mをねじ込むパーセーブ。「ホントにやけくそ」と冗談めかす粘りから、次の13番(パー3)で奥ピンまで突っ込んでみせたが、待望のバーディとはいかなかった。
ショットの止まりやすさとは裏腹に、パッティングの転がりの良さを警戒していたグリーン上。「微妙なラインでも、やっぱりある程度転がってしまうと考えるとジャストタッチでいきたくなる。その分、読みを大きく読んでしまって、全然かすりもせん、みたいなのもあった。でも、(全体的には)それ以前の問題。打ちミスが多かった」。セカンドを1mにつけながらバーディパットを打った瞬間に悔しがった16番のように、随所で出た好ショットをスコアにつなげられなかった。
2オーバー81位と出遅れたが、70位タイまでのカットが行われるのは72ホールが終わってから。「いやもう、(ミスで)怒りマックスだったんですけど(苦笑)なんとかそれを抑えようと、とりあえず連続でダボとかボギーをたたかないように、そこを気をつけながらやっていました」と必死のメンタルコントロールで巻き返しへの望みはつないだ。
「練習行きます!打ち込みます!」。午前9時31分と少しだけ遅めのティオフからもう一つのクロッシングズコースを回る2日目へ、ドライビングレンジとパッティンググリーンでの調整が熱を帯びた。(アラバマ州モービル/亀山泰宏)